Metaは減収、リストラコスト42億ドルなどで大幅減益 「2023年は効率化の年」とCEO
InstagramやFacebookを運営するMetaの2022年10〜12月期の決算は、前四半期に続けての減収大幅減益。メタバース部門の赤字増加に加え、1万人以上をレイオフしたリストラコストが響いた。「ジェネレーティブAIのリーダーになる」とザッカーバーグCEO。
InstagramやFacebookを運営する米Metaは2月1日(現地時間)、2022年第4四半期(10〜12月)の決算を発表した。売上高は前年同期比4%減の321億6500万ドル、純利益は55%減の46億5200万ドル(1株当たり1ドル76セント)だった。
前四半期に続く減収、3四半期連続の大幅減益になった。昨年11月に発表した1万1000人のレイオフを含む大規模リストラのコストとして42億ドルを計上した他、主力の広告事業の減速、Questシリーズのヘッドセットやメタバースを担うReality Labsの赤字増加が影響した。
リストラコストには、従業員への退職金の他、オフィスリースの終了、データセンタープロジェクトの再設計などが含まれる。2023年にはさらに10億ドルのリストラコストが発生する見込みとしている。
売上高はアナリスト予測の315億3000万ドルを上回った。1株当たり純利益の予測は2.22ドルだったが、この予測にはリストラコストは加味されていない。
2023年第1四半期の売上高予想は、260億ドル〜285億ドルとした。
マーク・ザッカーバーグCEOは発表文で「2023年の経営テーマは『効率化の年』であり、さらに強力で機敏な組織になることに重点を置く」と語った。
Metaが「ファミリー」と呼ぶFacebook、Instagram、Messenger、WhatsAppをまとめた日間アクティブユーザー数「DAP(Daily Active Person)」は前年同期比5%増の29億6000万人だった。Facebook単独のDAPは初めて20億人を超えた。
業績発表後の電話会見で、ザッカーバーグ氏は向こう数カ月で注目すべき分野として、Instagramの「リール」とAIによるレコメンデーションエンジンを挙げ、メタバースについてはあまり強調しなかった。同氏は、AIを「非常にエキサイティングな新しい分野」だとし「Metaでの私の目標の1つは、ジェネレーティブAIのリーダーになることだ」と語った。
セグメント別では、広告の売上高は4%減の314億3800万ドル、ファミリーアプリの広告以外の売上高が19%増の1億8400万ドル、メタバース関連のReality Labsの売上高は17%減の7億2700万ドルだった。Reality Labsの損失は42億7900万ドル。
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