GoogleのAR/VR立役者とSalesforceの前CEOが「AIの新企業」立ち上げへ
Googleに18年務め、AR/VRを率いたクレイ・ベイバー氏と、1月末にSalesforceの共同CEOを退任したブレット・テイラー氏が3月に新会社を設立する。「ビジネスの問題を解決するためにAIを適用する会社」になるとしている。
米Googleで長年AR/VRに携わってきたベテランエンジニアのクレイ・ベイバー氏(41)と、1月31日付で米Salesforceを退社した前共同CEOのブレット・テイラー氏(43)は2月8日(現地時間)、2人で「ビジネスにおける問題を解決するためにAIを適用する新会社」を設立するとそれそれのLinkedInアカウントで発表した。
ベイバー氏はまだGoogleに在籍しているが、引き継ぎ後、3月に新会社を立ち上げると語った。新会社の名称などはまだ公表していない。
ベイバー氏は2005年にGoogleに入社し、GmailやGoogle Docsに携わり、2015年からAR/VRを中心とした複数のプロジェクトを手掛けた。
Googleが1月に発表した大規模リストラで終了するArea 120にもかかわっている。
テイラー氏は2003年から2007年の間、Googleマップ関連のプロダクトマネジャーを務めた。この間にベイバー氏と交流があったようだ。ベイバー氏は「われわれはGoogleの初期のころから互いを知っている。ブレットの鋭いプロダクトセンスと起業家精神、そして何より人柄と誠実さにいつも感心してきた」という。
テイラー氏はGoogleの後、米FacebookのCTOなどを経て2012年に米Quipを立ち上げてCEOに就任し、Salesforceが2016年にQuipを買収した際、Salesforce入りした。2021年にマーク・ベニオフ氏との共同CEOに指名されたが1月に退任している。
また、2016年から米Twitterの取締役を務め、ジャック・ドーシーCEOの退任に合わせて会長に任命されたが、同社を買収したイーロン・マスク氏により、他の取締役とともに解任された。
テイラー氏は退任の際、「熟考の末、起業家としてのルーツに戻ることにした」と語っていた。
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