Slack vs. Chatwork ビジネスチャットの思想の違いを探る:ビジネスチャット対決(1/6 ページ)
今回のSaaS対決では、ビジネスチャットの国内ツートップであるSlackとChatworkを取り上げる。ともにカテゴリーとしては「ビジネスチャット」にはなるが、その思想やターゲット、機能、使い勝手は驚くほど違う。単なる機能比較表だけでは見えてこない両者の違いをいつものように歴史も含めてひも解きながら解説していく。
LINEの月間ユーザー数は9000万人を超え、チャットは個人間の主たるコミュニケーション手段になっている。一方でビジネスの現場はどうかいえば、日本企業におけるビジネスチャットの普及率は3割程度であり、まだまだ導入の余地が大きい。
今回のSaaS対決では、ビジネスチャットの国内ツートップであるSlackとChatworkを取り上げる。なお、Microsoft Teamsもかなりのシェアを持っていると思われるが、Microsoftのパッケージの中にバンドルされているものであり、「Teamsを導入したい!」という積極的な意思決定で選ばれたものだとは考えにくいため、今回は除外している。
Slack、Chatworkともにカテゴリーとしては「ビジネスチャット」にはなるが、その思想やターゲット、機能、使い勝手は驚くほど違う。単なる機能比較表だけでは見えてこない両者の違いをいつものように歴史も含めてひも解きながら解説していく。
なお、筆者は普段はSaaS企業を経営していることもあり、社内のコミュニケーションは全てSlackで行なっている。これはSlackの方が優れているということではなく、私たちの業界の慣習や働き方、コミュニケーションスタイルなどにSlackの方が合致しているというだけだ。
あまりにも機能や方向性が違うため、誤った製品を選ぶと逆に生産性が下がってしまうことになりかねない。導入の目的や組織の状況などを踏まえて、ぜひ最適なものを導入してほしい。
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