Google、「Dropcam」「Works with Nest」「Nest Secure」終了へ
Googleは、スマートホーム関連の3つの製品とサービスの終了を発表した。「Works with Nest」を9月29日に終了する。ホームカメラの「Dropcam」と総合ホームセキュリティ製品「Net Secure」は2024年4月8日にサポートを終了する。
米Googleは4月7日(現地時間)、スマートホーム製品とサービスの「Dropcam」「Works with Nest」「Nest Secure」の完全終了を予告した。いずれも日本では提供していないが、米国では約10年提供してきた製品とサービスだ。
Dropcamは、2014年に買収した企業のホームカメラ。Google独自のホームカメラ「Nest Cam」シリーズの発売後もNestアプリでサポートしてきたが、2024年4月8日以降はアプリで操作できなくなる。GoogleはNest Awareに加入しているDropcamユーザーに無償で屋内用Nest Camを提供する。
Works with Nestは、2014年6月に発表したNest製品をサードパーティ製サービスと接続できるようにする開発者向けのサービス。2019年に廃止決定を発表しているが、サポートを延長してきた。2023年9月29日に完全終了する。この日以降、Works with Nestで接続していた製品に、Nestアプリで接続できなくなる。
開発者向けには、向こう数カ月中にこれに代わるスクリプトエディターを提供する予定という。
Nest Secureは、2017年9月に発表した総合ホームセキュリティ製品。ドアや窓に設置するセンサー、リモコン、アプリで構成され、価格は499ドルからだった。
2020年8月に米警備企業大手のADTに出資し、Nest Secureで協力していくと発表したが、同年10月にはNest Secureを終了した(サポートは継続していた)。ユーザーに対しては、ADTによる新たなセキュリティシステムに移行するよう促している。完全に終了するのは2024年4月8日。NestアプリでNest Secureにアクセスできなくなる。
Googleのスマートホーム事業の変遷はやや複雑だ。2014年1月にNestを買収し、Google傘下に入ったNestが同年Dropcamを買収。2015年にGoogleが持株会社Alphabetを設立した際、NestをスピンアウトしてAlphabet傘下とした。その後、Googleは「Google Home」を、NestはNestブランドの製品をそれぞれで販売していたが、2018年にGoogleがNestを吸収し、現在は「Google Nest」としてスピーカーやディスプレイ、カメラ、ドアホン、ストリーミング製品などを展開している。
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