4月なのに暑い! でもクーラーは我慢? 何度なら冷房を使うべきか 日本気象協会に熱中症対策を聞いた
4月20日は夏日を記録した場所の数が今季最多になった。21日も同様の暑さが続くというが、4月でクーラーの使用をためらう人もいるのではないか。熱中症にならないためも、適切なクーラーの使い時を日本気象協会に聞いた。
日本気象協会によると、本日4月20日は夏日(※最高気温25度以上の日)を記録した場所の数が今季最多になったという。福島県福島市や長野県上田市では30度以上を観測し、本州で2023年初となる真夏日を観測した。明日21日も同じような暑さが続くとしている。
気温が高くなると、気を付けなければいけないのが熱中症だ。熱中症による死亡者や緊急搬送者の数は年々増加傾向にあるため、環境省では予防対策として「熱中症警戒アラート」で注意を呼び掛けている。一方、まだ4月ということもあり、エアコンやクーラーなどの冷房設備の利用をためらっている人もいるのではないだろうか。
かくいう記者もその1人。電気代が高止まりする状況で、在宅勤務をする身としてはできる限り使用せずに我慢したい。しかし、熱中症は命を落とすこともある危険なものであることも事実だ。そこで、どのくらいの室温を目安にクーラーは使うべきなのか。日本気象協会に話を聞いた。
クーラーは室温28度で使用を 夜間には室温が上がる可能性も
日本気象協会では、熱中症対策を呼び掛ける「『熱中症ゼロへ』プロジェクト」を展開している。このプロジェクトの窓口へ、適切なエアコンの使い時を尋ねた。すると「室温28度を目安にエアコンのスイッチを入れ、室内環境を快適に保つようにしてほしい」と回答があった。
「室内では閉め切った部屋や風通しが悪い場所で、熱中症の危険性が高まる。部屋が暑くなっていることが感覚では分かりにくい場合もあり、窓際など室内の場所によっては温度が高くなる場所もある。そのため、日当たりなども考慮して、温度計で室温・湿度を確認してほしい」(同協会)
また昼間に建物が暖められると、夜になって気温が下がったとしても、室温が下がりにくい場合があるという。室内を閉め切った状態では、夜間に気温が上昇することもあるため、快適な睡眠環境を作りたいならば、適切に冷房機器を使ってほしいとしている。
熱中症を引き起こす条件として「気温が高い」「湿度が高い」などの環境による影響があげられる。他にも、激しい運動をするなどの行動や、乳幼児や高齢者などの体の状態も一因になる。日本気象協会は「自分のいる環境や状態に合わせて適切に冷房機器などを活用し、涼しい環境を保ってほしい。特に高齢者は温度に対する感覚が弱くなるため、室内でも熱中症には特に注意が必要」と警鐘を鳴らしている。
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