新型コロナのパンデミックで急拡大したClubhouse、従業員の半数をレイオフ
ソーシャル音声プラットフォームのClubhouseは、従業員の約半数をレイオフすると発表した。新型コロナのパンデミック中に立ち上げ、Twitterの「スペース」などのクローンも出た人気サービスだった。「ポスト新型コロナで新たな役割に進化する必要がある」としている。
ソーシャル音声プラットフォームの「Clubhouse」を運営する米Clubhouseは4月27日(現地時間)、従業員の約半数をレイオフする計画を発表した。
創業者のポール・ダヴィソン氏とローハン・セス氏は従業員向けの公開書簡で「ポスト新型コロナで世界が開かれるにつれて」「新たな役割を見つけるために進化する必要がある」と語った。
現在のチーム規模では効果的に進化できないと判断し、「会社をリセットする必要がある」という。
同社は非上場企業なので従業員数も公表されていないが、少なくとも本稿執筆現在、LinkedInには207人が従業員として登録している。
Clubhouseは2020年3月にクローズドβでスタートした。当時は新型コロナウィルスのパンデミックのさなかで、音声だけで気軽に話し合える場を求める人々の間で利用が急拡大した。
同年12月には米Twitterが競合するサービス「スペース」を立ち上げ、現在はTwitterユーザーであれば誰でも開始できるようになっている。
米Facebook(現Meta)の「Live Audio Rooms」、スウェーデンSpotifyの「Spotify Greenroom」(後に「Spotify Live」に改称)など、複数のClubhouseクローンが追随した。
Clubhouseは「新たな役割」を具体的に紹介してはいないが「われわれはClubhouse 2.0の明確なビジョンを持っており、スリムなチームがあれば、適切な製品を構築できる」としている。
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