壁際も掃かずに吸い込むロボット掃除機、ダイソンから 「ホコリを舞い上げない」
ダイソンは23日、「Dyson 360 Vis Navロボット掃除機」を発表した。壁を検知すると本体の側面から小さな「エッジノズル」が出てくる。
ダイソンは5月23日、「Dyson 360 Vis Navロボット掃除機」を発表した。直販サイトなどで同日から販売する。直販価格は18万9200円。
機体と同じ幅のブラシを全面に備えたD型シェイプのロボット掃除機。同社のハンディ掃除機を思わせる赤と青の配色になった。
本体には26個のセンサーを備え、障害物や段差を検知して回避。高さを97mmに抑えたことで家具の下など高さ9.9cmまでの場所に入り込めるようになった。駆動輪にはサスペンションを備え、最大2.1cmの段差を乗り越えるなど走破性を向上させている。
新開発の「エッジノズル」は、壁を検知すると本体の側面から小さな吸引口(ノズル)が出てきて部屋の隅にあるゴミを吸引するというもの。ノズルには柔らかい素材を使用しており、壁を傷つけることはないという。
ダイソンのチーフエンジニア、ジェイク・ダイソン氏は「ロボット掃除機はブラシを使って壁際からゴミをかき出すケースが多いが、それではホコリを舞い上げてしまう。エッジノズルはロボット掃除機の大きな問題の1つを解決した」と話す。
本体には薄型のサイクロン機構を縦に詰め込んだ。モーターは最大11万rpmの高出力。10個のコーンで10万Gの遠心力を生み出し、空気から微細なホコリまで分離する。
魚眼レンズを使った360度カメラとSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)は従来機から継承した。室内のマッピングと自機位置の特定を行える他、掃除が必要な場所と掃除が終わった場所を判別し、効率良く掃除できる経路に自動設定する。
ユーザーは専用アプリ「MyDyson」で掃除のスケジュール設定や運転モードの切り替えなどを行える。吸い込んだホコリの量を色でヒートマップのように表示する機能も備えた。
ジェイク・ダイソン氏は「ロボット掃除機はインテリジェントであるべき。ダイソンは最もパワフルでインテリジェントがロボット掃除機を開発した」と胸を張った。
関連記事
- ダイソン「空気清浄ヘッドフォン」日本でも発売 12万1000円から
ダイソンは23日、空気清浄機能を持つヘッドフォン「Dyson Zone 空気清浄ヘッドフォン」を国内でも発表した。価格はオープンで、直販価格は12万1000円から。 - ダイソンのヘアアイロンに「機内モード」 機内への持ち込み可能に
ダイソンは1日、コードレスヘアアイロン「Dyson Corrale」が飛行機に持ち込めるようになったと発表した。旅行などのために「機内モード」にする手順を紹介している。 - ダイソンは控訴へ パナソニック勝利のヘアドライヤー広告訴訟で
パナソニックのヘアドライヤー広告が消費者に誤解を与えるとしてダイソンが差し止めを求めていた訴訟で東京地方裁判所は請求を退けた。しかしダイソンは控訴する考えだ。 - ダイソン、パナソニックを提訴 ドライヤー広告の差し止め求める
ダイソンは9日、パナソニックのヘアドライヤー「ナノケア」の広告において「ナノイー」に関する記述が不正確で消費者に誤解を与えるとして、東京地方裁判所に広告の差し止めを求める訴訟を起こした。 - 世界トップ「ルンバ」、猛追の中国勢から市場を守れるか 23年ロボット掃除機トレンド
新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、以前の事情生活が戻ってきた。リモートワーク中は隙間時間にできた家事をしにくくなっている人もいるだろう。そんななか家事をサポートする自動化家電が続々登場。なかでも特に市場での存在感が大きくなりそうなのが、中国勢が手掛けるロボット掃除機だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.