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ダイソンは控訴へ パナソニック勝利のヘアドライヤー広告訴訟で
パナソニックのヘアドライヤー広告が消費者に誤解を与えるとしてダイソンが差し止めを求めていた訴訟で東京地方裁判所は請求を退けた。しかしダイソンは控訴する考えだ。
パナソニックのヘアドライヤー「EH-NA0G」の広告が消費者に誤解を与えるとしてダイソンが広告の差し止めを求めていた訴訟で東京地方裁判所は4月27日、ダイソンの請求を棄却する判決を下した。ダイソンはITmedia NEWSに対し、控訴する考えを明らかにした。
ダイソンは「今回の裁判所の決定は大変遺憾であり、パナソニックのナノイー技術に関する一部の広告表示が消費者に誤解を与えるものであることを引き続き懸念している。ダイソンは控訴の手続きを行う予定」としている。
ダイソンは2022年6月、パナソニックが広告で記載していたナノイー技術の髪に与える影響に関する部分の
1)水分発生量が従来の18倍に
2)髪へ与えるうるおいが1.9倍
3)枝毛の発生率が低下
4)ヘアカラーの色落ちを抑える
といった表記は不正確と主張。第三者機関による試験結果を提出し、不正競争防止法に違反しているとして広告の差し止めを求めていた。
しかし27日の判決で東京地裁は、原告(ダイソン)が提出した証拠はいずれも実験方法が不適切で結果には疑義があるとして請求を棄却。パナソニックの全面勝訴となっている。
パナソニックは同日、「ナノイー技術は当社の長きにわたる研究開発に裏打ちされた技術で、その価値は実際に使っている方々に高く評価いただいている。パナソニックはこれからも関連法規やガイドラインに準拠し、ヘアードライヤー『ナノケア』の商品価値を正しく伝えていく」という声明を出している。
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