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ドワンゴ、特許裁判でFC2に勝訴 一審から逆転勝訴となった決定打は?
ドワンゴが、米FC2との間で争っていた特許権侵害訴訟で勝訴した。ドワンゴはニコニコ動画で使っているコメント配信システムの特許をFC2が侵害しているとして提訴。賠償額は1101万5517円で、コメント配信システムの差し止めも認められた。
ドワンゴは5月25日、米FC2との間で争っていた特許権侵害訴訟で勝訴したと発表した。ドワンゴはニコニコ動画で使っているコメント配信システムの特許をFC2が侵害しているとして提訴。一審ではコメント配信サーバが国外にあることから特許侵害を認めなかったが、控訴審では逆転。賠償額は1101万5517円で、コメント配信システムの差し止めも認められた。
争われたのはコメントが画面上を横に流れるコメント配信システムの特許。FC2のサービス「FC2動画」にもこれに類似する機能があることから、ドワンゴがFC2に対しコメント配信の差し止めと損害賠償を求めていた。
一審では属地主義によりドワンゴの主張が退けられた。属地主義は、自国の法は自国の領域内で発生した事象に適用するという原則のこと。コメント配信は配信サーバとユーザーのスマートフォンなどコメントを受け取る端末があって成り立つが、FC2のコメント配信サーバは日本の領域内にないため、日本の法の適用範囲外になるという判断になっていた。
控訴審では、コメントの配信と受信は一体の事象であり、送受信は国内で行われたと考えられる点、特許の中心的機能であるコメントの表示は日本にあるユーザー端末で発生した点、これらがドワンゴの経済活動に影響を及ぼした点などから、特許権侵害が認められた。
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