LINE、証券事業から撤退 「LINE証券」はFX特化に
LINE Financialは、野村ホールディングスとの合弁会社である「LINE証券株式会社」について、金融サービス事業の再編に合意した。証券事業を野村證券に移管。「LINE FX」を除く各サービスは野村證券で運用する。
LINE Financialは6月12日、野村ホールディングスとの合弁会社である「LINE証券株式会社」について、金融サービス事業の再編に合意したと発表した。証券事業を野村證券に移管。「LINE FX」を除く各サービスは野村證券で運用する。
LINE証券は2019年8月に1株単位から取引できる「いちかぶ」を皮切りにスタート。2022年9月末時点で150万口座を超え、その中でもFX口座は22年12月末時点で57万口座を突破。2022年での新規口座開設数は業界トップをうたう。
移管対象の証券サービスは、いちかぶ/投資信託/取引所取引/信用取引/つみたてNISAなど。順次買付などを停止し、LINE証券での売却可能期間を過ぎての預かりがある場合、2024年中に野村證券へ移管する。「LINEのiDeCo」も、新規の受付を速やかに終了し、すでに契約中のiDeCoは野村證券側で管理するという。
一方で「LINEのCFD」については、23年8月以降、順次新規建てを停止。23年12月までに決済を行った上で、24年3月末までに口座の閉鎖を実施予定という。事業再編は2024年中の完了を予定する。
撤退理由についてLINE Financialは「LINE証券を取り巻く経営環境の変化や各事業の収益性の見通しを踏まえ、最適な経営資源の配分を検討した結果、本事業再編の合意に至りました」と説明している。
なお、LINEはヤフーやZホールディングスとの合併を含むグループ内再編にあわせ、プロダクトの見直しを進めている。すでにLINE BLOGやLINE LIVEを終了した他、みずほと設立を進めていた「LINE BANK」も中止を発表している。Zホールディングスには「PayPay証券」があり、今回の証券事業の移管は、グループ内プロダクト整理の一環と見られる。
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