Microsoftがセガ買収を検討していた? Xbox責任者がサティア・ナデラCEOに申請か The Verge報道
米Microsoftがセガの買収を検討していた可能性があると、米The Vergeが報道。Microsoftによる米Activision Blizzardの買収を巡る公聴会の中で、Xbox責任者のメールを入手したという。
米Microsoftがセガの買収を検討していた──Xbox責任者のフィル・スペンサー氏がサティア・ナデラCEOに対して働きかけを行っていた可能性があると、米The Vergeが報じている。Microsoftによる米Activision Blizzardの買収を巡り、米連邦取引委員会(FTC)が6月22日から実施している公聴会に際し、同誌がスペンサー氏の電子メールを入手したという。
メールはスペンサー氏が2020年11月、ナデラCEOとエイミー・フッドCFOに送ったもの。セガのコンテンツがゲームサブスクリプション「Xbox Game Pass」やXboxの展開に役立つとして、セガグループに働きかける承認を求める内容だ。文書の中では、セガを「グローバル向けのPC(向けゲーム)、アジアにおけるモバイルゲームの存在感、クラシックなIPを通じたブランドの親和性を鑑みた上で、最も魅力的な次の買収ターゲット」と表現していた。
さらに、21年4月のMicrosoftの社内向け文書でも、セガは引き続き合併を検討する主要なターゲットに挙げられていたという。この文書では、他にも米Nianticやソニーが22年に買収した米ゲーム企業Bungieなどの名前が挙がっていた。ただしThe Vergeは、ナデラCEOがスペンサー氏の申請を承認したかどうかは不明と報じている。
公聴会は29日に終了する予定。FTCは22年、MicrosoftによるActivision Blizzard買収を阻止するとして訴訟を提起。23年6月上旬には、買収を阻止する「近接禁止命令」の権限を持つカリフォルニア州北部地区連邦地裁に対しても、Microsoftへの仮制止命令と予備的差止命令を申請した。The Vergeによれば、公聴会にはスペンサー氏やナデラCEOなどもオンラインで出席しているという。
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