「子どもにChatGPT使ってほしい」過半数 ベネッセが小学生の保護者に調査
子どもがChatGPTを使うことについて、保護者はどう感じているか──ベネッセコーポレーションが、小学3〜6年生の保護者を対象にした調査結果を発表。「積極的に使ってみてほしい」「少し使ってみてほしい」と答えた保護者が過半数だった。
子どもがChatGPTを使うことについて、保護者はどう感じているか──ベネッセコーポレーションは7月13日、小学3〜6年生の保護者を対象にした調査結果を発表した。「積極的に使ってみてほしい」「少し使ってみてほしい」という回答は全体の56%。過半数がChatGPTなどチャットAIの利用に肯定的だった。
積極的に使ってみてほしいと答えたのは全体の12%、少し使ってみてほしいと答えたのは44%。逆に「あまり使ってほしくない」と答えたのは24%、「全く使ってほしくない」と答えたのは6%だった。「分からない」も14%いた。
子どもにChatGPTを使ってみてほしいと答えた人にその理由を聞いたところ、最も多かったのは「新しい技術の活用力を養う良い機会になりそうだから」(34%)といった回答だった。2番目は「子どもが新しい興味に出会えそうだから」(25%)、3番目は「自分で考える力が伸びそうだから」(14%)で、4番目に「情報の正誤の判断力がつきそうだから」「子どもの興味や関心が深まりそうだから」「書いて表現する力が伸びそうだから(9%)が並んだ。
どんなときに使ってほしいか複数回答で聞いたところ、最も多いのは「好きなことについて調べるとき」(58.5%)。2番目に多いのは「学習での疑問解決」(39.5%)、3番目は「調べ学習(自由研究など)での情報収集」(38.8%)だった。
逆に使ってほしくない人に理由を聞いたところ、「自分で考えなくなりそうだから」といった回答が全体の51%を占めた。2番目には「自分で書いて表現することをしなくなりそうだから」と「情報の正誤の判断がつかなそうだから」(21%)が並んだ。4番目は「子どもにとって不適切な内容に出会ってしまいそうだから」(6%)、5番目は「新しい技術で不安だから」(1%)だった。
ChatGPTなどを知っているか子どもにも聞いたところ、52%が「知らない」と回答。「知っている」と答えたのは20%だった。28%は「聞いたことはあるがどんなものか分からない」という答えた。
このうち、ChatGPTを知っていると答えた子どもに利用経験の有無を聞いたところ、31%が「全く使ったことがない」と答えた。「よく使っている」と答えたのは19%。「時々使っている」は22%、「試しに使ってみたことがある」は28%だった。
ただし、ChatGPTなど利用する意欲自体は高いようだ。ChatGPTを知っていると答えた子どもに、今後どのくらい使ってみたいか聞いたところ、25%が「たくさん使いたい」、61%が「少し使ってみたい」と答えた。「あまり使いたくない」と答えたのは6%、「全く使いたくない」と答えたのは3%だった。「分からない」も5%いた。
調査は6月22日から23日にかけて実施。小学3〜6年生の子どもとその保護者1032組にネットでアンケートを取った。なお、ChatGPTを提供する米OpenAIはサービスに年齢制限を設けており、13歳以上でないと利用できないが、ベネッセは「利用状況や利用意向の実態を把握する目的で調査した」としている。
関連記事
- ChatGPTと人間の違いは? 約4万件の質疑応答から中国の研究者らが分析
中国の上海財経大学などに所属する研究者らは、ChatGPTと人間の専門家が答える内容のそれぞれの特徴や違いを調査した研究報告を発表した。 - ChatGPT、「まったく知らない」7割 認知度まだまだ低い
高い精度で自然な対話ができる、対話型AIとして世界中で注目を集める「ChatGPT」。ユニークキャリア(東京都豊島区)が「ChatGPT」の認知度に関する調査を実施したところ、「まったく知らない」と回答した人が全体の67.6%を占めることが分かった。 - ChatGPT利用者、管理職や経営者、学生が多い
ChatGPTの利用経験率が高い職業は、管理職や経営者――MMD研究所がこんな超結果を発表した。 - 「ChatGPT」って知ってる? 経営者4600人に調査 約7割が「知らない」と回答
AI開発を手掛けるレトリバが、汎用言語AI「ChatGPT」がビジネスや社会に与える影響についての調査結果を発表した。ChatGPTを知っている経営者は30.6%。そのうちビジネスに影響すると考えているのは45.5%だった。 - 「GPT-4」搭載ChatGPTに東大入試数学を解かせてみた GPT-3.5との回答の違い、点数は?
AIチャットbot「ChatGPT」「新しいBing」に、人間には答えにくい質問や、答えのない問い、ひっかけ問題を尋ねてみたらどんな反応を見せるのか。それぞれの反応からAIの可能性、テクノロジーの奥深さ、AIが人間に与える“示唆”を感じ取ってほしい。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.