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計量の手間を省くパナ「自動計量IH炊飯器」はどうやって生まれたか アイデアは40年前から、今なぜ実現?:知らないと損!?業界最前線(2/5 ページ)
パナソニックが7月に一般販売を開始した「自動計量IH炊飯器」は、あらかじめセットした米や水を自動で計量して内釜に投入・炊飯する炊飯器。スマートフォンで遠隔炊飯できるが、最大容量は2合で無洗米のみ対応と、従来の炊飯器にない制約も多い。そこで製品の開発経緯と市場動向を担当者に聞いた。
自動計量炊飯器の構想は、40年前から
パナソニックによると自動計量炊飯器のアイデアはかなり古くからあったという。ただしそれは家電というよりは備え付けの機器で、水栓工事などを伴う大掛かりなもの。コストや需要などを考えた結果、製品化には至らなかった。その後も折を見て自動計量炊飯器のアイデアは出ていたそうだ。そして23年、ようやく製品化されたのが「自動計量IH炊飯器」というわけだ。
パナソニック 暮らしアプライアンス社 キッチン空間事業部 調理機器BU 商品企画部の冨江真弘さんは、「電気炊飯器の登場以降、ご飯が自動で炊けるというニーズは常にあったと思いますが、お米は研いで炊かないと食べられないので、そこをずっと研究していたんです。ただ最近は無洗米も普及してきて、使用率が30%を超えたという調査データもあります。さらにもう1つ、家電のスマートフォン操作が一般的になったことも大きいですね」と話す。
無洗米は90年代に広がり始め、主に業務用の市場で普及。さらに近年は、個人向けの市場でも急激にシェアを伸ばしている。また家電のスマート化もこの10年で進み、アプリからの遠隔操作も当たり前になった。以前からあった自動計量炊飯のアイデアに、技術や市場が追いついてきたことが、「自動計量IH炊飯器」を製品化する後押しになった。
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