Alphabet決算は増収増益 クラウドの売上高が28%増と好調な他、YouTube広告も復調
Googleの持株会社Alphabetの4〜6月期決算は4四半期ぶりの増収増益。クラウドの売上高が28%増だった他、主力の広告も復調した。
Googleの持株会社である米Alphabetは7月25日(現地時間)、第2四半期(4月〜6月)の決算を発表した。Alphabet全体の売上高は、前年同期比7%増の746億400万ドル、純利益は15%増の183億6800万ドル(1株当たり純利益は1ドル44セント)と、4四半期ぶりの増益となった。特にクラウド部門の売上高が28%増と好調だった。
売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は728億2000万ドル、1株当たり純利益は1ドル34セント)を上回った。
セグメント別売上高は、主力の広告全体は3%増の581億4300万ドル。広告全体の約14%を占めるYouTube広告が4%増と4四半期ぶりの増加になった。クラウドサービスは28%増の80億3100万ドルで、営業利益が3億9500万ドル。2四半期連続の黒字だ。
PixelやNest、Chromebookなどのハードウェア、アプリストア、広告以外のYouTubeの売上高などを含む「Google other」の売上高は24%増の80億3100万ドルだった。同四半期にGoogleはPixel 7a、Pixel Fold、Pixel Tabletなどのハードウェアを発売している。
Alphabetの「Other Bets」(ムーンショット部門のCalico、CapitalG、Chronicle、GV、Verily、Waymo、Xなど)の売上高は48%増の2億8500万ドル(営業損失は8億1300万ドルで、前年同期より約5億2600万ドル減少した)。Other Betsからの収益は、「主にヘルステクノロジーとインターネットサービスの販売から得られている」という。
AlphabetとGoogleのCEO、スンダー・ピチャイ氏は発表文で「AIにおけるわれわれの継続的なリーダーシップとエンジニアリングとイノベーションにおける卓越性は、検索の次の進化を推進し、すべてのサービスを向上させている。5億人にサービスを提供する15の製品と、20億人以上にサービスを提供する6つの製品を擁するわれわれには、使命を果たすための機会が非常に多くある」と語った。
同社はまた、8年間CFO(最高財務責任者)を務めてきたルース・ポラット氏を新たに創設するAlphabetとGoogleの社長兼CIO(最高投資責任者)に指名したことも発表した。ポラット氏は9月1日から、GoogleだけでなくAlphabetのOther Betsの投資も監督することになる。CFOの後任はまだ決まっていない。
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