Microsoft決算は増収増益 「Azure OpenAI」の顧客は1万1000社超え
Microsoftの4〜6月期決算は増収増益だった。Azureが引き続き好調で、「Azure OpenAI」の顧客数も順調に伸びている。
米Microsoftが7月25日(現地時間)に発表した2023年第4四半期(2023年4〜6月期)の決算は、売上高は前年同期比8%増の561億8900万ドル、純利益は20%増の200億8100万ドル(1株当たり2ドル69セント)だった。
売上高、純利益ともにアナリスト予測(売上高は554億7000万ドル、1株当たりの純利益は2ドル55セント)を上回った。
部門別では、Azureやサーバー製品を担うIntelligent Cloud部門全体の売上高は15%増の239億9000万ドルだったAzureの売上高は26%増と好調だったが、クラウド部門全体の伸びは鈍化している。
サティア・ナデラCEOは業績発表後の電話会見で、「クラウド部門の年間売上高は1100億ドルを超え、為替変動の影響を除けば27%増加した。Azureの売上高が初めてクラウド全体の50%以上を占めた」と語った。ナデラ氏によると、「Azure OpenAI」の顧客数は1万1000社を超えたという。
OfficeやLinkedIn、Dynamicsを扱うProductivity and Business Processes部門の売上高は、10%増の182億9000万ドルだった。
Windows、ハードウェア、Xbox、検索のMore Personal Computing部門の売上高は、4%減の139億ドルだった。メーカー向けのWindows OEMは12%減、Surfaceシリーズなどのオリジナルハードウェアの売上高は20%減、Xboxのハードとソフトを合わせた売上高は5%増、検索と広告の売上高は8%増だった。Microsoftは4月、自社ブランドのハードウェアはSurfaceのみに絞ると発表している。
エイミー・フードCFO(最高財務責任者)は、7〜9月期の売上高を538億ドル〜548億ドルと予想した。
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