工事いらず、4万円の「ポータブルクーラー」で部屋はどのくらい冷やせるか? 検証してみた:知らないと損!?業界最前線(4/4 ページ)
室内でも熱中症のリスクがある夏本番。エアコンのない部屋や使えない部屋で重宝するのがスポットクーラーだ。工事不要で使える置き型のエアコンで、エアコンの故障時、交換までに時間がかかるときにも便利。近年広がりを見せているが、本当に実用性があるのかを、実際に使って検証してみた。
しっかり排気することで実用性アップ
今回は、「除湿機能付きポータブルクーラー」を数日間試してみたが、条件付きながらルームエアコンが設置できない部屋の冷房として十分に使えるという印象を得た。とはいえ使用の第一条件は、排気を室外にしっかり逃がせることだ。テスト環境では玄関に逃がすことができたので、部屋に熱気が溜まらずに利用できた。スポットクーラーの中には排気ダクトが装着できないモデルもあるので注意が必要だ。
もう1つの使用条件は、室温が上がりすぎていないことだ。テストした部屋は北向きのため直射日光が入らず、真夏でも35度を超えることがない。このため今回のテストでも、約1時間で30度から27度まで下げることができた。これは室温−7度の、23度の冷気が出せたためだ。直射日光が刺すような室温が高い部屋では冷気の温度も上がってしまうため、このように効率良くは冷やせなさそうだ。また排気のため、部屋を密閉できない点にも注意が必要だ。
今回は室温の変化で検証したが、本来、「除湿機能付きポータブルクーラー」は、室温を下げる使い方には対応しておらず、人のいる場所に冷気を届けるタイプのクーラーだ。実際、部屋の滞在場所の延長線上2mぐらい離れた位置に本体を置いても、冷気がしっかり届いて快適だった。温度調節はできないので、冷えすぎる場合は風量を下げて対応する。
「除湿機能付きポータブルクーラー」は数多くのスポットクーラーの中で最も小さいクラスなので、より広い部屋で使いたい場合やしっかり冷やしたい場合などは、さらにパワーがあるモデルを選ぶといいだろう。
5万円以下で購入でき、コンパクトで使い勝手のいい「除湿機能付きポータブルクーラー」は、排熱さえしっかりできれば、エアコンが設置できない部屋で使えるだけでなく、持ち運んで洗面所、キッチンなどでも使える。タイマー機能も備えているため、動作音はするが寝室などでも利用可能。可搬性の高さを生かした使い方ができそうだ。
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