工事いらず、4万円の「ポータブルクーラー」で部屋はどのくらい冷やせるか? 検証してみた:知らないと損!?業界最前線(3/4 ページ)
室内でも熱中症のリスクがある夏本番。エアコンのない部屋や使えない部屋で重宝するのがスポットクーラーだ。工事不要で使える置き型のエアコンで、エアコンの故障時、交換までに時間がかかるときにも便利。近年広がりを見せているが、本当に実用性があるのかを、実際に使って検証してみた。
室温は約1時間で約3.5度低下
テストは7月下旬の晴れた日、日中に行った。室温が30度を超えたのを確認し、「除湿機能付きポータブルクーラー」のスイッチを入れ、冷風モードで稼働させた。温度計は部屋の中央、本体から約1.5m離れた位置に置いた。
スイッチを入れると1分もしないうちに、本体から冷気が出てくる。風量2では動作音がそれなりに大きく、風量3にするとかなり響いた。ルームエアコンの場合、室内機と室外機が分かれているが、スポットクーラーは一体型なので、どうしても動作音は大きくなる。近くで動画を見たり、オンライン会議などを行う場合は、動作音を下げるためにも風量を1にするといいだろう。
風向きは前面にあるレバーを調整することで、フラップ上下に調整して行う。本体が小さいため、床置きにする場合はちょっと上を向けて送風することになる。冷風は約1mくらい離れた場所では体感できるが、約1.5m離れると風量2では風が当たる感じはしなかった。風の直進性はあまり高くなく、拡散するようだ。それでもひんやりとした冷気は感じられる。しばらくすると玄関では、排熱ダクトからかなり暖かい風がでてきた。排熱ダクトで熱気を別の部屋へ逃がすことで、部屋に熱気をためずに冷やせているようだ。
そして約1時間が経過したぐらいで、室温は27.3度まで低下。ルームエアコンのパワーとは比較にならないが、想像以上にしっかりと冷やすことができた。
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