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インタビュー

バックオフィスSaaSは生成AIをどう取り入れるべきか マネーフォワードの現状と今後の課題(4/4 ページ)

普及が急激に進むチャットAI。バックオフィスSaaSはこの波をどう乗りこなすべきか。マネーフォワードグループによる機能開発や、同社が現在直面している課題から、そのヒントを探る。

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マネフォは組織改編で対応 新設「プロダクトAIソリューション部」

 課題を抱えつつも、今後もチャットAIを活用したサービスをリリースしていくというマネーフォワード。実は組織改編も進めており、AI活用に向けた新組織「プロダクトAIソリューション部」を4月ごろに立ち上げている。プロダクトAIソリューション部は、生成AI含む各種AIの利用・開発に向け、関係各所のハブとなる組織だ。

 マネーフォワードにはAI活用の関係者となる組織・立場が全部で3つある。研究開発を行う「マネーフォワードラボ」、研究が済んだ技術を実用に耐える形にしていく「AI推進部」、各プロダクトのプロダクトマネジャーだ。

 これまではそれぞれが独自に取り組みを進めていたが、マネーフォワードラボとAI推進部はプロダクトにどんな機能が求められているか把握できず、逆に各プロダクトでは最新技術で何ができるのか理解が進んでいなかった。

 そこでそれぞれの橋渡しとなるプロダクトAIソリューション部を設立。まずは各プロダクトと共同で新機能などの企画を立ち上げ、他社製のAIなどで完結するようならそのまま2者間で解決している。逆に社内の技術が必要であれば、適宜マネーフォワードラボやAI推進部と連携するという。

 AI提案(β)やAdmina AIも同様の流れで生まれた機能だ。マネーフォワードにおける生成AIの活用方針も、主にマネーフォワードラボとプロダクトAIソリューション部がそれぞれ協議しているという。

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杉田圭さん

 「競合他社に勝っていくためにも、組織体制からやっていこうと思いプロダクトAIソリューション部を作った。ユーザーのニーズドリブンで動くと他社との差別化が生まれにくい。一方で、新しい技術ドリブンで進めると差別化しやすいが、ユーザーとの意識にギャップが生まれる。それぞれをどう組み合わせるかが大事」(杉田さん)

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