Microsoft、AI搭載クラウド好調で2桁台の増収増益
Microsoftの7〜9月期決算は、売上高は13%増、純利益は27%増だった。Azureなどのクラウドが好調だった。フッドCFOは、AzureのGPU性能向上で成長が促進されたと語った。
米Microsoftが10月24日(現地時間)に発表した第1四半期(7月〜9月期)の決算は、売上高は前年同期比13%増の565億1700万ドル、純利益は27%増の222億9100万ドル(1株当たり2ドル99セント)だった。
売上高、純利益ともにアナリスト予測(売上高は545億ドル、1株当たりの純利益は2ドル65セント)を上回った。
部門別では、Azureやサーバー製品を担うIntelligent Cloud部門全体の売上高は19%増の242億6000万ドルだった。Azureの売上高は29%増と好調だった。クラウド上の生成AIツール「Azure OpenAI Service」の顧客数は7月の1万1000人から1万8000人に増加。エイミー・フッドCFO(最高財務責任者)は、AzureのGPU性能向上で成長が促進されたと語った。
OfficeやLinkedIn、Dynamicsを扱うProductivity and Business Processes部門の売上高は、13%増の185億9000万ドルだった。サティア・ナデラCEOは電話会見で、TeamsのMAU(月間アクティブユーザー数)は3億2000万人を超えたと語った。
Windows、ハードウェア、Xbox、検索のMore Personal Computing部門の売上高は、3%増の136億7000万ドルだった。メーカー向けのWindows OEMは4%増、Surfaceシリーズなどのオリジナルハードウェアの売上高は22%減、Xboxのハードとソフトを合わせた売上高は13%増、検索と広告の売上高は10%増だった。同社はこの四半期に、Microsoftは9月にSurfaceシリーズの新モデルを発表した(発売は10月以降)。
Microsoftは米Activision Blizzardの687億ドルでの買収を10月に完了した。この影響は次の四半期に反映される見込みだ。
エイミー・フードCFO(最高財務責任者)は、10月〜12月期の売上高を604億ドル〜614億ドルと予想した。
【更新履歴:2023年10月25日午後9時20分 TeamsのMAUの数値が間違っていました。お詫びして訂正いたします。】
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