Meta決算、広告復調で増収大幅増益 「2024年はAIとメタバースを最優先」とザッカーバーグCEO
Metaの7〜9月期決算は、売上高は23%増、純利益は164%増と好調だった。主力の広告の復調と大規模なコスト削減が奏功した。
InstagramやFacebook、Threadsを運営する米Metaは10月25日(現地時間)、第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。売上高は前年同期比23%増の341億4600万ドル、純利益は164%増の115億8300万ドル(1株当たり4ドル39セント)だった。広告の復調と大規模なコスト削減が奏功した。前年同期はマクロ経済の影響により、広告が減速していた。
売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は341億5000万ドル、純利益は3ドル63セント)を上回った。
スーザン・リーCFO(最高財務責任者)は電話会見で、広告収入増に最も貢献したのはeコマースで、消費者向けパッケージ商品とゲームがそれに続くと語った。
マーク・ザッカーバーグCEOは、レコメンデーションの改善により、ユーザーの滞在時間がFacebookでは7%、Instagramでは6%増加したと語った。
Metaが「Family Daily Active People(DAP)」と呼ぶFacebook、Instagram、Messenger、WhatsAppをまとめた日間アクティブユーザー数「DAP(Daily Active Person)」は、前年同期比7%増の31億4000万人だった。今のところThreadsはファミリーのメンバーではないようだ。
Threadsについては、ザッカーバーグ氏が自身のFacebook投稿で、MAUは1億人弱だと語った。「あと数年続ければ」10億人達成の可能性は十分にあるとしている。
ザッカーバーグ氏はまた、AIを2024年の投資の最優先分野にするとも語った。「来年はMeta Connectで共有したAIとメタバースの発表を実行し、企業として効率的に運営し続けることにフォーカスする」という。
「Quest 3」「Ray-Ban Metaスマートグラス」「AI Studio」のリリースで「AIとXRを推進するためにチームが行った取り組みを誇りに思う」(ザッカーバーグ氏)
XR製品を担うReality Labsの売上高は26%減の2億1000万ドル、営業損失は37億4200万ドルだった。
Reality Labsについては、「XR/VRにおける継続液な製品開発の取り組みとエコシステムのさらなる拡大のための投資で、営業損失は第4四半期に前年比で大幅に増加する」と予想しているという。
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