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Spotify、ジョー・ローガンとの契約更新でPodcastの独占から広告にシフト
Spotifyは人気ポッドキャスターのジョー・ローガン氏との新たな契約で、独占配信を解消すると発表した。今後はAppleやYouTubeでも「The Joe Rogan Experience」を配信する。
スウェーデンSpotifyは2月2日(現地時間)、“世界で最も聴かれているPodcast”の配信者、ジョー・ローガン氏と、新たな複数年契約を結んだと発表した。これにより、2020年の契約で定めていたSpotifyでの独占配信は解消し、Apple、YouTube、Amazonなど、Spotify以外のプラットフォームでも配信できるようになる。
Spotifyはローガン氏以外にも何人かの配信者と独占契約を結んでいたが、契約更新時に独占を解消してきていた。ローガン氏が最後の独占契約者だった。
Spotifyは契約しているローガン氏などの番組を他のプラットフォームでも配信することで、広告販売での収益を上げるねらい。
米Wall Street Journalは、この契約には広告の収益分配を含めて2億5000万ドルの価値があると推定している。Spotifyとローガン氏との以前の契約は1億ドル〜2億ドルと推定されていた。
ローガン氏の番組「The Joe Rogan Experience」は、新型コロナのワクチンについての誤情報拡散や性差別的な発言がたびたび問題になっているが、Spotifyによると「2020年以来、ユーザーはこの番組をSpotifyのトップPodcastとしてランク付けしている」という。
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