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高齢者の聞こえをサポートする「ミライスピーカー」に2万円を切る新型が登場 低コスト化できた理由とは?:知らないと損!?業界最前線(3/5 ページ)
高齢者などのテレビの音が聞き取りにくい課題に対応するミライスピーカーに、新モデルの「ミライスピーカー・ミニ」が2月29日に登場した。曲面スピーカーの仕様・構造は従来品から変えずに、約3割の値下げを実現。値下げの背景や従来品との違い、今後の狙いをCTOとCMOに聞いた。
リニューアルで3割の値下げを実現
今回発売される2世代目の「ミライスピーカー・ミニ」は、本体サイズがコンパクトになるなどの変更点はあるが、搭載する曲面スピーカーの仕様・構造などは同じで性能も変わらないそうだ。しかし販売価格は2万9800円から1万9800円へと、3割ほど下がっている。
「従来品の『ミライスピーカー・ホーム』が累計20万台売れたことで、より大きなメーカーに製造を委託できました。そのため製造コストを大幅に下げられたのです。また曲面サウンドのスピーカーユニットは全く変えずに、外装部分の部品点数を減らし、生産工数を減らしたことも、今回の価格ダウンにつながっています」(田中さん)
振動板の色は変えたそうだが、素材などは共通。このため、音の聞こえ方などの特性はそのままに低価格化できた。
新モデルの大幅な値下げについてマーケティング担当の金子さんは、より買いやすい価格帯にしたかったと語る。購入しなかった人のアンケートを見るとやはり「価格が高い」という声が多かったそうだ。
「テレビの音の聞こえにお困りの人でも、やはり高いという声は多かったです。いわゆるイノベーターやアーリーアダプターと呼ばれる人たちには買っていただけましたが、今後より多くの人に使ってもらうためには、2万円を切ることが重要だと考えました」(金子さん)
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