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モリサワ、「甲子園フォント」制作へ スコアボードの伝統文字をデジタル化
モリサワは、甲子園球場のスコアボードで使われてきた伝統の「甲子園文字」を受け継いだデジタルフォント「甲子園フォント」を、球場と協力して制作すると発表した。2025年シーズンから甲子園球場のスコアボードで使われる予定だ。
モリサワは3月13日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)のスコアボードで使われてきた伝統の「甲子園文字」を受け継いだデジタルフォント「甲子園フォント」を制作すると発表した。2024年12月ごろに完成し、2025年シーズンから甲子園球場のスコアボードで使われる予定だ。
甲子園球場のスコアボードは、職人が黒い板に毛筆で手書きをした文字を1983年まで使っており、独特な字形が「甲子園文字」として親しまれてきた。電光掲示に改修した1984年以降も、球場職員がオリジナルの文字データを制作・表示してきたという。
モリサワが開発する甲子園フォントは、読みやすさに配慮したUD(ユニバーサルデザイン)フォントをベースに、甲子園文字の伝統を次の時代につなぐコンセプトで制作する。
甲子園球場の100周年と、モリサワ創業者の森澤信夫氏が「邦文写真植字機」を発明してから100周年を迎えることを記念した共同プロジェクト。これを契機にモリサワは、2024年4月17日に甲子園球場で開催される阪神タイガース公式戦を初めて冠協賛すいる。
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