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コラム

60年前の電卓を見てきた 初号機からマウスと合体した“変態”モデルまで、キヤノン電卓勢ぞろい(3/4 ページ)

世の中で最初に浸透したデジタルガジェットといえば電卓だろう。そんな電卓を作り続けているメーカーの1社がキヤノンだ。2024年10月で発売から60年を迎えるにあたり、メディア向けに説明会を開催。初号機が見られるというので、品川の本社まで出向いてみた。

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マウス+電卓+テンキーを合体した“変態”モデル


PCにUSB接続してテンキーとして使える「LS-120TK-S」

マウスと電卓が合体してしまった“変態”モデルもある。「LS-1000TKM」は、PCに接続した状態で閉じると光学式マウス、開けるとテンキーとして使えるのが特徴

テンキーだけでなく、電卓で計算した結果のみをExcelに飛ばすこともできるという

閉じるとマウスに

トラッキングセンサーは光学式。接続はMiniUSBだ

プリンター内蔵の電卓は、金融機関など業務用途でいまも需要があるという。写真はAC専用電源の「P120-DH」

プリンターにバブルジェット方式を採用したAC/DC駆動に対応した「BP-12D」。1985年に登場した

液晶の部分だけチルトできる「KS-122」。背面にもチルト用のスタンドがあるため、デュアルチルトが可能。ソーラーと電池の2電源方式を採用している

デザイン性に優れた「X Mark I」。ちなみにワイヤレスでPCと接続でき、テンキー機能が利用できる

 ここまで歴代のモデルを見てきたが、初号機からすると小型化のスピードが早い印象がある。これは当時出たばかりの集積回路によってもたらされた進化だ。キャノーラ130で採用されていた膨大な数のトランジスタとダイオードは、ICやLSIといった集積回路としてワンチップ化され、小型・軽量だけでなく、乾電池や、小さなソーラーパネルで駆動できる省電力性能も獲得した。

 価格もグッと下がり、当時の「最先端ガジェット」は、いつの日かどの家庭にもある「日用品」に移り変わっていったのが見て取れる。

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