コラム
60年前の電卓を見てきた 初号機からマウスと合体した“変態”モデルまで、キヤノン電卓勢ぞろい(3/4 ページ)
世の中で最初に浸透したデジタルガジェットといえば電卓だろう。そんな電卓を作り続けているメーカーの1社がキヤノンだ。2024年10月で発売から60年を迎えるにあたり、メディア向けに説明会を開催。初号機が見られるというので、品川の本社まで出向いてみた。
マウス+電卓+テンキーを合体した“変態”モデル
ここまで歴代のモデルを見てきたが、初号機からすると小型化のスピードが早い印象がある。これは当時出たばかりの集積回路によってもたらされた進化だ。キャノーラ130で採用されていた膨大な数のトランジスタとダイオードは、ICやLSIといった集積回路としてワンチップ化され、小型・軽量だけでなく、乾電池や、小さなソーラーパネルで駆動できる省電力性能も獲得した。
価格もグッと下がり、当時の「最先端ガジェット」は、いつの日かどの家庭にもある「日用品」に移り変わっていったのが見て取れる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.