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米連邦政府、全政府機関に最高AI責任者(CAIO)の任命を義務付け
米連邦政府は、昨年10月にバイデン大統領が署名した大統領令の下、すべての連邦政府機関に最高AI責任者(CAIO)の任命を義務付けると発表した。
米連邦政府は3月28日(現地時間)、すべての米連邦政府機関に最高AI責任者(CAIO)の任命を義務付けると発表した。公共サービスでのAI利用の安全性を確保する目的だ。
カマラ・ハリス副大統領は記者会見で、行政管理予算局(OMB)の新指針を発表し、政府機関は庁内でのAI利用方法を調整するためのAIガバナンス委員会の設立も必要だと語った。また、政府機関に対し、AI年次報告書のOMBへの提出を義務付ける。
ジョー・バイデン米大統領は昨年10月、AIの安全性とセキュリティに関する新たな基準の確立を目指す大統領令に署名した。この大統領令では、政府機関によるAI使用に関するガイダンスの作成や、CAIOの任命について概説されている。
米司法省は2月にジョナサン・メイヤー博士をCAIOを任命した。メイヤー氏はプリンストン大学コンピュータサイエンス学部および公共国際関係学部の助教授で、司法省法務制作局に勤務している。
OMBの新ポリシー(リンク先はPDF)によると、定められた保護措置を適用できない場合やリスクが増大する可能性がある場合、政府機関はAIシステムの使用を中止しなければならない。また、政府機関が所有するAIモデル、コード、データは、政府の運営にリスクを及ぼさない限り、一般に公開される必要がある。
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