Tumblr親会社のAutomattic、Appleと「iMessage」で争ったBeeper買収
Androidでの緑のフキダシ問題でAppleといたちごっこを繰り広げたBeeperを、WordPressやTumblrを持つAutomatticが買収した。BeeperのCEOはAutomatticで、引き続きユニバーサルメッセージングアプリを推進していく。
米Automatticは4月9日(現地時間)、ユニバーサルメッセージングアプリ「Beeper」を手掛ける米Beeperを買収したと発表した。Beeperの創業者、エリック・ミジコフスキー氏はAutomatticのメッセージング部門のトップに就任した。
Beeperは、米Fitbitに買収された米Pebbleの創業者で米Y Combinatorのパートナーを務めるミジコフスキー氏が2020年に立ち上げた企業。2021年に15種類のメッセージングサービスをマルチプラットフォームで使えるBeeperを招待制で開始した。現在、FacebookのMessenger、InstagramのDM、WhatsApp、Telegram、Signal、LinkedIn、X(旧Twitter)、Discord、Google Messages、Google Chat、Slack、LinkedIn、Matrix、IRCをサポートしている。
Beeperは昨年12月、Android端末で米Appleの「iMessage」ユーザーとのメッセージングでフキダシが緑に表示されないアプリ「Beeper Mini」をGoogle Playストアで公開したが、Appleによるブロックとそれに対抗するアプリのアップデートを数回繰り返した後、このアプリの更新を断念した。この件については米連邦取引委員会(FTC)も間接的に言及した。
Automatticは同日、これまで招待制だったBeeperアプリを誰でも利用できるようにしたことも発表した。Beeperは現在、Android、iPhone/iPad、Mac、Windows、Linux、ChromeOS版がそれぞれの公式アプリストアで公開されている。
Automatticは昨年、メッセージングサービスの米Texts.comを買収しており、Texts.comのサービスをBeeperブランドに統合していく計画だ。
Automatticは公式ブログで「われわれは、コミュニケーションは基本的人権だという信念を持っている。コミュニケーションは可能な限りアクセス可能で暗号化され、オープンソースである必要がある」とし、Beeperのチームと共同で「さらに多くの人々をオープンウェブに呼び戻せると確信している」と語った。
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