Apple、iPadでもiPhone同様にEUのDMA「ゲートキーパー」に 半年の改善猶予
欧州委員会は、AppleのiPadOSもDMA(デジタル市場法)の「ゲートキーパー」に指定した。Appleは既にiOSやApp Storeでゲートキーパーに指定されており、iPhoneアプリのEU圏内でのサイドローディングを認めているが、iPadには適用していない。
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は4月29日(現地時間)、米AppleのiPadOSをDMA(デジタル市場法)の「ゲートキーパー」に指定したと発表した。Appleには、iPadOSでDMAに完全に順守するよう改善するために6カ月の猶予を与える。
ゲートキーパーとは、独占的なデジタルプラットフォームを運営し、他社の参入を防いでいる企業を指す。欧州委員会は昨年9月、AppleやAlphabetなど6社をゲートキーパーに指定した。この段階では、AppleはiPhoneのOSであるiOS、アプリストアApp Store、WebブラウザのSafariで他社参入を防いでいるとされていたが、今回これにiPadOSが加わった。
Appleは、iOSでは欧州圏でのサイドローディングの許可やSafari以外のブラウザ選択画面の追加などの変更を行ったが、これらの変更はiPadOSには適用されていない。
欧州委員会は、iPadOSについて市場調査した結果、エンドユーザーがiPadOSにロックインされており、競合するタブレットOSへの移行を阻害していることが明らかになったとしている。
DMAに従わない場合、Appleは世界での売上高の最大10%、違反を繰り返した場合は最大20%の罰金を科される可能性がある。
「フォートナイト」のアプリストアへの登録を巡ってAppleと争った米Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOはこの発表を受け、「欧州委員会が市場を競争に開放する素晴らしい動きだ」とXにポストした。
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