訪日客向け「モバイルSuica」登場、25年春から 入国前の発券・チャージも可能に
JR東日本は訪日外国人向けのチケットレスサービス「Welcome Suica Mobile」アプリを2025年春に提供を開始する。入国前のアプリ操作のみで、Suicaの発行やチャージなどができるようになる。
JR東日本は5月8日、訪日外国人向けのチケットレスサービス「Welcome Suica Mobile」アプリを2025年春に提供すると発表した。入国前のアプリ操作のみで、Suicaの発行やチャージなどができるようになる。
同サービスは、iPhoneとApple Watchに対応したアプリ。入国前にSuicaの発券やチャージができ、入国後スムーズに鉄道をはじめとした交通機関や買い物にSuicaを利用できる。Apple Payに設定したクレジットカードでチャージできる他、Suicaで改札機にタッチするだけで新幹線自由席に乗車できる「タッチでGo!新幹線」も利用可能となる。預り金(デポジット)は不要で、有効期限は発行日から180日間。
現在、JR東日本は訪日外国人向けの専用ICカード「Welcome Suica」を提供しており、東京駅や品川駅など一部の駅の窓口や、羽田空港、成田空港の自動販売機で購入できる。こちらもデポジットは不要で、利用開始日から28日間有効。チャージは現金のみ対応している。
鉄道を利用する訪日外国人は空港到着後にWelcome Suicaやきっぷを購入する必要があるため「空港について入国したらすぐ目的地に出発したい」「きっぷの買い方が分からない」などの要望があったという。
JR東日本は、24年夏には行程に合わせた鉄道パスを案内する多言語Webサイト「JR EAST Rail PASS Search」を、26年春には窓口に並ばずにジャパン・レール・パスを受取れる仕組みや、新幹線や在来線の指定席を入国前に購入し、チケットレスで利用できるサービスを導入予定。訪日外国人向けチケッティングサービスを拡充し、利便性の向上や窓口の混雑解消を目指すとしている。
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