楽天モバイルのプラチナバンドは6月にも商用化 「カバー率を上げるツールに」と三木谷社長
楽天モバイルは13日、「プラチナバンド」と呼ばれる700MHz帯を使った携帯電話サービスについて、6月からの商用化を目指すと明らかにした。
楽天モバイルは5月13日、「プラチナバンド」と呼ばれる700MHz帯を使った携帯電話サービスについて、6月からの商用化を目指すと明らかにした。以後、主要都市部などから順次エリアを拡大していく。
13日に行われた「2024年度第1四半期決算説明会」の中で三木谷浩史社長が説明した。いわゆるプラチナバンドは、遮蔽物があっても電波が回り込みやすく、室内や地下などでも届きやすい周波数帯のこと。一般的に700M〜900MHzを指す。
楽天モバイルは、2023年10月に700MHz周辺の空き帯域を割り当てられ、既存の1.7GHz帯の無線設備に700HMz帯対応の無線機を追加する形で基地局を増やしてきた。今年4月30日には試験電波の発射を始め、「何ら問題はない」(三木谷氏)という。
ただし同社に割り当てられたプラチナバンドは、上り/下り各3MHz幅と限られた帯域のため、通信のキャパシティを増やすのではなく、地下鉄や屋内でもつながるための「カバー率を上げるツール」として使う考えだ。
楽天モバイルは、プラチナバンド活用に加え、5G(Sub6)と呼ばれる3.7GHz帯のエリア拡大、KDDIとの新ローミング契約などにより、ネットワーク品質の向上とカバレッジの拡大を図る。さらに低軌道衛星と市販スマートフォンとの直接通信によるモバイル・ブロードバンド通信「SpaceMobile」も26年内の開始を目指している。
三木谷社長は「プラチナバンドを効果的に使っていく。26年中には衛星と(スマートフォンとの)直接通信も始める。楽天モバイルは、“つながりやすさ”でもナンバーワンを目指す」と話している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
楽天モバイル、「プラチナバンド」試験電波を発射 早期のサービス提供目指す
楽天モバイルは「プラチナバンド」とも呼ばれる700MHz帯において、試験電波の発射を開始したと発表した。商用サービスの早期提供を目指すとしており、都市部の電波が届かないエリアから優先的に展開し、順次拡大する予定。
「楽天カード」ポイント付与率一部引き下げ 楽天以外の携帯料金や保険料など
楽天カードは5月9日、携帯電話料金やNHK受信料、保険料などを楽天カードで支払った際に付与する楽天ポイントの付与率を、8月1日から引き下げる。
楽天グループ、金融子会社を統合へ 正式発表 楽天銀行は上場維持
楽天グループは4月1日、楽天銀行を含むグループのフィンテック事業の再編に向けて協議を始めることで基本合意したと正式に発表した。
リコー「GR III」特別仕様モデルは何が変わった? HDFフィルターの写りを検証
リコーからGR IIIの特別仕様モデルが発売された。HDFフィルターを内蔵した「GR III HDF」と「GR IIIx HDF」である。
ゲーム好きマンガ家が任天堂「Switch後継機種」に期待すること でも一番望むのは“ハード以外”の部分
7年にわたり活躍している「Nintendo Switch」。その後継機種に関するアナウンスを今期中に行うと任天堂の古川俊太郎社長が表明しました。




