新NISAスタート直後に なぜ、三井住友カードはクレカ積み立てのポイント還元率を変えたのか(3/3 ページ)
2024年3月、クレジットカードを使った投資信託積立の規制が緩和され、月額上限額がこれまでの5万円から10万円に増加した。投資促進策としては効果の大きい取り組みだが、これによって対応を迫られることになったのが、証券会社とクレジットカード会社だ。
還元率変更でユーザーはどう動いた?
――今回の変更発表は、クレカ積立に対する影響はありましたか?
この施策の発表以降、クレカ積立もものすごく利用が増えています。もちろん、5万円から10万円に変更した方も一定数いらっしゃいますが、それ以上に、新規に積立を始める人が大幅に伸びています。積立の設定件数、金額ともに大きく増加しています。
直近の数字を見ると、3月25日時点で積立設定金額が500億円だったのが、4月1日には600億円を突破しました。わずか1カ月で100億円以上増加したことになります。さらに4月10日の締め切り後の数字を確認したところ、700億円に迫る勢いで伸びていました。つまりこの2カ月間だけで、200億円以上の積立設定金額の増加があったということです。
これは、1年前のOliveの発表会で掲げた「3年で500億円を目指す」という目標を、わずか1年で軽く超えてしまったことになります。
――クレカ積立は、三井住友カードの新規顧客獲得にどんな効果を及ぼしましたか?
三井住友カードにとっても新規顧客獲得に非常に大きなインパクトがありました。
カードの入会理由を尋ねるアンケートを見ると、直近の半年間は常に1位が「SBI証券のクレカ積立サービスがあるから」となっています。今では実に約50%もの方が、クレジットカード積立を三井住友カードを選んだ最大の理由に挙げています。
こうした数字を見ると、SBI証券様との提携が、当社の新規顧客獲得の非常に大きな柱になっていることが分かります。特に、クレカ積立に対する関心が高いお客さまは、金融リテラシーも高い傾向にあります。SBI証券様とのタイアップは、当社にとって、質の高いお客さま層の獲得にも直結しているのです。
一方で、SBI証券様にとっても、当社グループ経由の口座開設が増加の一途をたどっていると聞いています。まさに相乗効果が生まれている状態だといえるでしょう。
――ユーザーにメッセージをお願いします
今回の変更に、一部で「改悪」といった声もいただいておりますが、弊社のカードをメインカードとして使っていただくことを想定すると、むしろメリットが大きくなると考えています。私どもとしては、他社と比較しても負けない、ナンバーワンの還元率になるよう設計していますので、ぜひそこをご理解いただければと思います。
積立だけでなく、キャッシュレス利用も含めてトータルで考えると、三井住友カードがお客さまにとって一番お得になるはずです。そういったメリットをいかに分かりやすくお伝えできるか。それが10月の改定に向けたわれわれの課題だと考えています。
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