ニコン「Z6III」見てきた ミドルクラスでこの高性能はアリなの? あと値段も……:荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/3 ページ)
ニコンからミドルクラスの最新機種「Nikon Z6III」が発表された。そしてその製品は「ミドルクラスでこの高性能はアリなの?」というレベルに達していたのである。
新機軸のフレキシブルカラーピクチャーコントロール
新しい試みとしてはピクチャーコントロールの拡張がある。
1つは、Nikon Imaging Cloudから様々なクリエイターが作ったピクチャーコントロールをダウンロードして自分のカメラにセットする「イメージングレシピ」。
1つはPCの「NX Studio」を使って自らカスタムピクチャーコントロールを作成して使う「フレキシブルカラーピクチャーコントロール」。
これらによって色や階調のバリエーションをどんどん増やせる。
好みの色や階調で作品を撮るという昨今のトレンドに合致した機能だ。
また、Nikon Imaging Cloudを経由することで、写真を自動的にアップロードし、自分が使っているクラウドサービス(GoogleフォトやDropbox、Adobeのクラウドフォトストレージなど)へ写真を転送することもできる。
円安がうらめしい価格となってしまった
ただ、しれっと変更された点もある。
目立つのは背面モニター。Zのヒトケタモデルはチルト式を採用していたが、Z6IIIではZfと同じバリアングルモニターになった。
そこは動画も重視しているとこともあって仕方ないかもしれないけど、人によって評価が変わるかも。
動画面では6K動画に対応しているし、HDMI端子がフルサイズ(Type-A)になったり、音声のライン入力端子がついたりしている。
気になる価格だが、ボディのみで43万5600円(税込。ニコンダイレクト価格)。Z6IIは20万円台だったのでぐっと上がってしまい、ミドルクラスとしてはかなり高めだ。
ただ、米ドル価格は2499ドル95セント。円安が恨めしいといったところだ。
カメラとしてはZ8よりコンパクトでEVFのレベルも上がり、性能面では申し分なく、少し触ったが使用感もかなりいい。
これが、Z7IIIではなくZ6IIIなのは、画素数が2400万画素だからだろう。Z7IIIは高画素モデルなので、いずれ部分積層型CMOSセンサーを搭載した高画素なZ7IIIが出てくるかもしれない。
実機は6月18日からニコンプラザ東京とニコンプラザ大阪で体験コーナーが設けられるので、気になった方はぜひ。
会場では、Z6IIIの特徴的な機能別のコーナーが設けられ、そこで試すことができる。撮影感覚やEVFの見やすさは実際に触ってみて確かめるといい。
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