「ドコモ・バイクシェア」と「HELLO CYCLING」が提携 お互いのポートに駐輪可能に
ドコモ・バイクシェアと、ソフトバンク傘下で「HELLO CYCLING」を提供するOpenStreetは7月10日、両社が提供するバイクシェアサービスのポートを共同利用する業務提携を発表した。2025年度中に両サービスの電動アシスト自転車を、双方のポートで利用・返却できるようになるとしている。
ドコモ・バイクシェアと、ソフトバンクの連結子会社で「HELLO CYCLING」を提供するOpenStreetは7月10日、両社が提供するバイクシェアサービスのポートを共同利用する業務提携を発表した。2025年度中に両サービスの電動アシスト自転車を、双方のポートで利用・返却できるようになるとしている。
両社は異なるエリアで展開しており、ドコモ・バイクシェアは都心部を、OpenStreetは郊外住宅地を中心にポートを設置している。今回の提携で、それぞれがポートを設置できていなかったエリアでもサービス展開が可能という。ポートの共同利用については仕様を協議中としており、別途公表予定。
提携はポートの共同利用だけでなく、オペレーションの効率化や共同調達にも及ぶ。両社は共通のメーカーから自転車・バッテリーを調達しており、自転車の再配置やバッテリー交換などで協業することで、配置の最適化やバッテリー交換頻度の向上が期待できるという。車体や修理用備品、ポートのラックなどの共通備品も共同で仕入れることで、コスト効率の向上を目指す。
2017年の自転車活用推進法施行以来、7年間でポート数は17倍に増加。短距離移動のインフラとして定着が進んでいる一方で、ポートの拡大が重要課題となっていたという。両社は、地域展開や自治体公募などで競合になる場面もあったとしているが、限られたスペースの獲得競争ではなく協調していくことで、利便性の高いサービスと事業の効率化の両立を目指す。
ドコモ・バイクシェアは現在、28エリアを直営事業として運営し、30エリアにシェアリングプラットフォームを提供。全国で計58エリアを展開する。23年度の年間利用回数は2200万回を超え、サービス開始以来の累計利用回数は1億回を突破したという。HELLO CYCLINGは、25都道府県で123の自治体と協定を締結して展開している。全国でステーション数は約8500カ所、会員数は350万人に達している。
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