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JAXA、月着陸実証機「SLIM」運用終了 「通信復旧の見込みはない」
JAXAは26日、小型月着陸実証機「SLIM」の運用を終了すると明らかにした。23日にSLIMの活動を停止させるコマンドを送信した。
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は8月26日、小型月着陸実証機「SLIM」の運用を終了すると明らかにした。23日にSLIMの活動を停止させるコマンドを送信したという。
SLIMプロジェクトの公式Xアカウント(@SLIM_JAXA)によると、プロジェクトチームは8月22日と23日にもSLIMとの通信を試みたが、応答はなかったという。
このため「今後もSLIMとの通信復旧の見込みはない」と判断。23日の午後10時40分ごろに「SLIMの活動を停止させるコマンドを送る停波運用を行いました」。
「ここまで運用が続くとは」
SLIMは、2023年9月7日に「H-IIAロケット」47号機で打ち上げられ、今年1月20日に月面へのピンポイント着陸に成功。ただし着陸の際のトラブルにより、目標地点から東に約55m程度ずれた場所に逆立ちした状態で着陸していた。
SLIMは-170℃にもなる月の夜を越えられる設計ではなかったが、その後3度に渡り“越夜”に成功して貴重な観測データを送り続けた。しかし5月下旬以降、通信は回復していない。
プロジェクトチームは「想定をはるかに超える長期間にわたってSLIM自身の状態や周囲の環境の情報を送信し続けてくれました。打ち上げた当時はまさかここまで運用が続くとは誰も想像していませんでした」と振り返る。
SLIMの運用は8月23日をもって終了。SLIMプロジェクトのXアカウントも年度内をメドに終了する予定だという。
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