スマートグラス「Ray-Ban Meta」に「Meta AI」強化やAudible対応などのアップデート
Metaが2020年から取り組んでいるスマートグラス「Ray-Ban Meta」搭載のチャットAI「Meta AI」の強化で、見たものを記憶させたりリアルタイムの音声通訳が可能になった。
米Metaは9月25日(現地時間)、年次開発者会議「Meta Connect 2024」で、「Ray-Ban(レイバン)」ブランドを擁するイタリアのメガネ企業EssilorLuxotticaとの提携で開発したスマートグラス「Ray-Ban Meta」のアップデートと新たな提携を発表した。
Ray-Ban Metaは2020年開始の「Project Aria」に端を発するスマートグラス製品。今回のアップデートでは、搭載するAIアシスタント「Meta AI」の機能向上、新たなパートナーシップ締結によるサービス拡充など、ユーザー体験を大きく進化させる内容になっている。
Ray-Ban Metaグラスは米国のMetaのオンラインショップで販売している。価格は299ドルから。なお、この製品の日本での発売予定は未定だ。
記憶機能の追加
例えば、広大な駐車場に車を停めた際、駐車番号を見ながら「Hey Meta、どこに駐車したか覚えておいて」と命令しておけば、後で「Hey Meta、どこに停めたっけ?」と尋ねると駐車番号を教えてくれる。
音声リマインダーの設定も可能になり、例えば飛行機の着陸後に母親にメッセージを送るようリマインダーを設定するといったことができる。
より自然な対話に
上記のように、Meta AIと会話するにはまず「Hey Meta」と呼びかける必要があるが、連続する会話では、最初の1回だけで済むようになった。また、いちいち「見て」と言わなくても、自分の視界(グラス搭載のカメラの視界)内のものについて質問できるようになった。
Meta AIがマルチモーダルに
Meta AIに動画機能が追加され、マルチモーダルになったことで、例えば散歩中に目に留まったランドマークについて質問したり、次にどこに行くべきか提案してもらったり、スーパーでの買い物中に、手に取った食品がMeta AI提案のレシピに合うかどうか尋ねたりできる。
リアルタイム翻訳
近日中に、スペイン語、フランス語、イタリア語をリアルタイムで英語に翻訳する機能が追加される。相手の話している内容がほぼリアルタイムで英語で聞こえてくる。今後、さらに多くの言語が追加される予定。
音声メッセージの録音・送信
MetaのMessengerやWhatsAppのメッセージを、音声で録音・送信できるようになった。
AmazonのAudibleと連携
既に「Spotify」と「Amazon Music」は利用可能だが、新たにAmazonの音読サービス「Audible」も利用できるようになった。
視覚障害者サポート
Be My Eyesとの連携により、この無料アプリをRay-Ban Metaグラスで使えるようになった。
特別透明フレームエディション
透明なフレームの「Shiny Transparent Wayfarer」が限定エディションとして登場。
調光レンズモデル追加
EssilorLuxotticaの調光レンズ「UltraTransitions GEN S」が選択可能になった。
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