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消費電力ほぼ半分、“冷房つけっぱなし時代”のエアコンに採用した新モードとは? 東芝「弱冷房車両のような優しい涼しさ」:知らないと損!?業界最前線(4/4 ページ)
東芝ライフスタイルは、冷房を長時間つけっぱなしにすることを前提に開発した「弱冷房」モードを搭載した新型エアコン「DRシリーズ」を10月下旬に発売する。通常運転比で消費電力を約48%カットできるという。つけっぱなしで省電力の理由、従来の冷房や弱冷房除湿との違いを商品企画担当者に聞いた。
低消費電力で熱中症を回避
新たに搭載した「弱冷房」モードは、エアコンのつけっぱなし時代を想定した新しい機能だった。つけっぱなしは、近年の燃料費高騰やそれを受けた省エネ指向の流れに逆行することもあり、メーカー側がそれを訴求することはないと思われていたが、この機能があれば、電気代を気にすることなくつけっぱなしにできる。
「弱冷房」モードは、帰宅時などに部屋を一気に冷やすのには向かないが、通常運転で冷やした後に「弱冷房」モードへに切り替えることも可能。また「弱冷房」モード時に、外気温が高すぎるなどで室温が下がらない場合は通常冷房に自動で切り替わるため、熱中症リスクも低減できる点も安心だ。
さらに便利なのが、スマホアプリ「IoLIFE」に新たに追加されたウィークリータイマー機能だ。これは曜日や時間帯によって動作モードや設定温度、オンオフを細かく指定できる機能。手元のリモコンで都度操作することなく、日々のライフスタイルに合わせて、事前に設定しておける。「弱冷房」機能と組み合わせて利用したい。
「弱冷房」モードはゆっくり部屋を冷やし、27℃前後をキープすることで、電気代に優しくつけっぱなしにできる、新しい冷房コースの選択肢だ。
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