サム・アルトマン氏共同創業のWorldcoin、Worldに名称変更 次世代「Orb」も披露
OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏が共同創業した米新興企業Worldcoinはイベントを開催し、社名変更や虹彩スキャンデバイス「Orb」の次世代モデルを発表した。
米OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏が共同創業した米新興企業Worldcoinは10月17日(現地時間)、サンフランシスコで開催のイベント「new world」で、社名変更を含む多数の発表を行った。
2019年立ち上げの同社は、2021年に「地球上のすべての人間に提供する新しいグローバルデジタル通貨」構想と、すべての人間に平等に無料の暗号通貨を配布するための、本人確認用の虹彩スキャンデバイス「Orb」を発表した。
社名は、「Worldcoin」から「World Network」(略称World)に変更する。この変更は、プロジェクトの規模が拡大し、World IDの人間証明プロトコルの重要性が高まるにつれ、Worldcoinという名前がプロジェクトの使命である「すべての人間を加速させる」ことを十分に表現できなくなったため、という。
今後は、World Chain、World ID、Worldcoinという3つの主要な柱を持つWorld Networkとして、「AIの進歩の中心に人間が位置し続ける楽観的な未来を実現するための、検証済みの人間による真のネットワークを構築していくことを目指す」としている。
このイベントでは、処理速度が従来比5倍の米NVIDIAのJetsonチップセットを搭載した、より高度な技術を備えた次世代Orbも紹介した。
World Networkの参加者は現在1500万人で、そのうち700万人がOrbで検証済みという。
アルトマン氏は、すべての人々のためのインフラを構築するためには大規模なスケールでの展開が必要だと語った。そのために、今後数十億人のユーザー獲得を目指しているという。
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