MIXI、子会社・チャリロトで内部不正 前代表と社員1人が“10億円以上”不正受領 配偶者などにも送金
MIXIは、競輪投票サイト「チャリロト」を運営する連結子会社のチャリ・ロトで起きた内部不正について調査結果を発表した。調査の結果、前代表取締役と社員1人が、取引先から計10億円以上の金銭を不正に受領していたと分かった。
MIXIは12月26日、競輪投票サイト「チャリロト」を運営する連結子会社のチャリ・ロト(東京都渋谷区)で起きた内部不正について調査結果を発表した。MIXIは10月30日、チャリ・ロトの前代表取締役(以下X氏)などが取引先と不適切な資金のやりとりをしていた疑いがあると発表していた。調査の結果、X氏と社員1人(以下Y氏)が、取引先から計10億円以上の金銭を不正に受領していたと分かった。
MIXIがこの不正を知ったのは10月下旬ごろで、外部からの情報提供で判明した。その後10月30日〜12月25日まで調査を続けたところ、チャリ・ロトの複数の取引先から直接または間接的に、X氏が合計3億5784万2499円、Y氏が合計6億6816万4025円の金銭を受け取っていたと判明した。
X氏と資金のやりとりがあった企業は全12社で、Y氏とやりとりがあったのX氏とは別の全9社。送金時期は2019年3月〜24年10月としている。なお、その他のチャリ・ロトの役職員が関与した事実は現時点では判明していないという。
X氏は、チャリ・ロトから取引先への支払いに関して、該当の取引先から自身や自身の配偶者、自身の関連会社で支払いを受け、利益を帰属させていた。またY氏に関しても、該当の取引先から自身が代表を務める会社で支払いを受け、利益を帰属させていたという。
調査チームは、不正受領が起きた原因について「コンプライアンス意識が欠如していたこと」「小規模な取引先との間で多額の報酬が支払われる取引を行っていたこと」「特定の取引先対応がブラックボックス化していたこと」などを指摘。また、MIXIに対しても子会社管理に問題点があったとも説明している。
この結果を受け、MIXIは「株主、投資家の皆さまをはじめ、取引先および関係者の皆さまに対して、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、改めて深くおわび申し上げます」と謝罪。速やかな再発防止策の策定に当たると表明した。
なお、この件に対するMIXIグループの連結業績に対する影響は軽微と説明。法人税などの増加なども含め、中間連結財務諸表における純利益に与える影響額は、5億5200万円程度のマイナスと見込んでいる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
競輪投票サイト「チャリロト」、代表が“取引先と不適切な資金のやりとり”の疑い 親会社MIXIが解任を発表
MIXIは、連結子会社のチャリ・ロトの代表取締役などが取引先と不適切な資金のやりとりをしていた疑いがあると発表した。これを受け、チャリ・ロトの上田博雄代表を同日付で解任した。
ブックオフ、内部不正で営業利益6800万円減少 横領などの被害額は5600万円に “目標達成のため”不正した従業員も
ブックオフグループホールディングスは、従業員による内部不正によって営業利益が6800万円減少したと発表した。同社は6月、従業員による架空買い取りや在庫の不適切な計上などの不正行為が発覚したため、内部調査を進めていた。
「この投資詐欺、freeeから漏れた情報を悪用してるかも」──そのとき、社員はどう動く 同社のセキュリティ訓練が再び
freeeのセキュリティ訓練が今年も実施に。今回のシナリオと、得られた学びは……。
NTT西子会社の内部不正、追加で28万件の持ち出し明らかに 社内調査で 計928万件に
NTT西日本グループのNTTマーケティングアクトProCX(大阪市)が、10月に発表した派遣社員による顧客情報約900万件の不正持ち出しについて、追加で約28万件の情報が持ち出されていたことが分かったと発表した。
「mixi2」登録者、5日で120万突破 責任者の笠原氏「巨大SNSのレコメンド重視に寂しさ」
「mixi2」の登録者が120万人を突破。公開から5日で達成した。





