「スターリンクミニ」が届いた! さっそく導入したお寺に聞いた“第一印象”と活用法(2/2 ページ)
米SpaceXが日本でも展開を始めた新型衛星アンテナ「Starlink Mini」。今回は、さっそく導入したというお寺の副住職にご協力いただき、ファーストインプレッションをお届けします。
注文したのは1月23日で、4日後の27日に到着しました。「アメリカからくるはずなのに、この迅速さに驚きました」。確かにびっくりです。
申し込みの際、契約の柔軟さにも感銘を受けたといいます。「使用する月だけの契約が可能で、休止も簡単。日本の通信契約では見られない新鮮な体験でした」。
お寺というのは、既存のネット環境ではつながらないような場所にあることもあるそうで、その点でも車で移動して必要なときだけスターリンクミニを使うのは理にかなっています。みんなで使うと通信容量の上限が気になるところではありますが、そこもスターリンクは比較的安価です。
「50GB契約であっても、1GBを140円で追加できるんですよ。つまり、月に100GB超えるなら無制限の方が安いという感じです。ここも柔軟でいいです」
スピードテストを行ったところ、上り63Mbps/下り131Mbpsと光回線並みです。遅延は52msでした。
今後はスターリンクミニのアンテナを車のトランクに収納しておき、必要なときにボンネットや屋根に置いて使用するつもりだそう。シガーソケットからUSB-PD給電すれば、電源の心配もありません。
「衛星を見つけるため開けた場所が必要なので、車の屋根がちょうどいいと思います。日本中どこからでもオンライン会議ができますし、災害時の備えとしても期待しています。長野県は雪も降るので、スターリンクミニのアンテナが届いたら、降雪時の接続もテストする予定です」
届いたばかりなので今回はここまでですが、スターリンクミニで、これまでできなかったことをできるようになることは容易に想像できます。
例えば、キャンプでの活用。大自然の中でのワーケーションも夢ではありません。他にもアウトドア施設での展開、離島や山間部でのイベントなど……これまで「通信環境がない」ためにあきらめていた場所で新しい取り組みが可能になるかもしれません。最大128台というデバイス接続能力で、チームでの活動も余裕でサポートできるでしょう。
スターリンクミニの登場には、単なる小型化という以上の意味があります。必要なときに、必要な場所で、必要なだけ高度な衛星通信を利用できる、それはきっと、私たちの「やりたいこと」を後押ししてくれるはずです。
【訂正:2025年3月6日19時00分更新 ※初掲時、A3サイズと表記していましたが、実際にはA4に近いサイズでしたので該当箇所を修正しました】
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