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ドコモも衛星とスマホの直接通信 26年夏に開始へ
NTTドコモの前田義晃社長は5月9日、スマートフォンと衛星を直接つなぐ通信サービスを2026年夏に始めると明らかにした。災害時や圏外地域での活用を見込む。
NTTドコモの前田義晃社長は5月9日、スマートフォンと衛星を直接つなぐ通信サービスについて、2026年夏の提供開始を予定していると明らかにした。同日開かれた決算会見にて言及した。
この通信サービスは、地上の基地局を経由せず、スマートフォンが衛星と直接通信する仕組み。災害時のほか、山間部や離島など通信インフラが届きにくいエリアでの活用が期待されている。なお、使用する衛星について「現時点では公表できない」としている。
またドコモは、災害対応も視野に「HAPS」(High Altitude Platform Station:高高度プラットフォーム)を活用した通信サービスも26年内の開始を目指す方針だ。
衛星とスマートフォンの直接通信を巡っては、KDDIはすでに「au Starlink Direct」として商用サービスを開始。楽天モバイルは4月23日、ソフトバンクは5月8日の決算会見で、それぞれ26年にも同様の直接通信サービスを開始する計画を明らかにしている。今回のドコモの発表により、主要MNO4社が同分野での方針を示した形だ。
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