JR西日本は7月10日、3Dプリンタで作成した鉄道駅舎の運用を22日に開始すると発表した。今回建設した駅舎は、和歌山県有田市にある無人駅・初島駅(JR紀勢本線)の待合所として活用。3Dプリンタを活用して建設した駅舎は、世界初という。
待合所の面積は9.9平方メートルで、2人掛けのベンチや券売機1台、簡易ICカード改札機を備える。壁面には、みかんと太刀魚をモチーフにした装飾も施した。
駅舎は3Dプリンタ住宅を手掛けるセレンディクス(兵庫県西宮市)と協力して建設し、3月26日に完成した。熊本県水俣市の工場で製造した4つのパーツを現地に輸送し、クレーンで設置することで約2時間で組み上げた。作業時間のうち、約45分はパーツを積んだトラックの入れ替え時間だったため、実質的な組み立て時間は約1時間15分だった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
世界初、3Dプリンタで建てる駅舎が完成 6時間で建設完了 7月運用開始へ
Dプリンタ住宅を手掛けるセレンディクス(兵庫県西宮市)が、和歌山県有田市の無人駅「初島駅」(JR紀勢本線)において、3Dプリンタ技術を用いた駅舎の建設を完了したと発表した。駅舎は改札機の設置工事などを行った後、7月ごろから運用を始める。3Dプリンタによる駅舎の建設は世界初という。
世界初、3Dプリンタで駅舎建設へ JR西などが発表 建築時間はわずか6時間
JR西日本などは、3Dプリンタによって鉄道駅舎を建設すると発表した。
3Dプリンターとプレハブ工法を融合させた「トイレ」登場 百年住宅「様々な建物へ応用できる」
百年住宅は17日、建築用3Dプリンターの技術とプレハブ建築のWPC工法を組み合わせたハイブリッド建築によるトイレ建屋を公開した。
3Dプリンタで“あなたにぴったりの靴”作ります ミズノ「3D U-Fit」
ユーザーの足に合わせた専用の一体ソールを、3Dプリンタを使って製造する「3D U-Fit」をミズノが発売へ。
2人世帯向け3Dプリンター住宅の1号棟が能登・珠洲市内で竣工 「生活再建のイメージに」
セレンディクスは、2世帯向けの3Dプリンター住宅「serendix50」の販売1号棟が石川県珠洲市で竣工したと発表した。低コストを生かし、復興住宅のモデルルーム的に活用する。

