連載
ソニー「RX1R III」は何が変わった? 10年越しフルサイズセンサー搭載の高級コンデジ:荻窪圭のデジカメレビュープラス(7/7 ページ)
まさかのお盆休みのタイミングで「Cyber-shot RX1」復活である。時代に合わせてセンサーは約6100万画素の高画素タイプになった。
気持ちよく撮れるカメラのお値段は……
初代RX1が登場した2012年はまだまだミラーレス一眼もデジタル一眼レフもAPS-Cサイズが主流で、フルサイズ機はハイエンドが中心。α7はまだおらず、大型センサーを搭載したコンパクト機も富士フイルムの「X100」が前年に登場したという時期だった。
そんな中で登場したRX1は、フルサイズセンサーのコンパクトカメラというだけで唯一無二であり、衝撃的だった。
RX1R IIが登場した15〜16年はフルサイズセンサーのミラーレス一眼はまだα7のみという状況で、世の中が一眼レフからミラーレス一眼へ本格的に移行する直前。RX1R IIの(RX100シリーズでも採用された)ポップアップファインダーやチルト式モニターはそんな時代を象徴していた。
そしてフルサイズセンサー搭載のミラーレス一眼が当たり前の存在となった今年、高級コンパクトに求められるものが写真をしかり撮れ、撮影やその仕上がりを純粋に楽しめるオーソドックスなスタイルになったのだろう。
おかげで気持ちよく撮れるカメラになった。66万円するけど。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
単焦点と動画に二極化した? コンデジの現在地
過去5年分の製品をみると、そのラインアップは面白いくらいに偏っていた。用途特化系や旧モデルの焼き直しを除くと、ほぼ2つのジャンルしか残らなかったのだ。
これが“本来のOM-5”だっ 新色もうれしい「OM-5 Mark II」で実感したマイクロフォーサーズの軽快さ
OMデジタルソリューションズから「OM-5 MarkII」が登場した。OM-1シリーズに比べると、グリップが浅くてより小型軽量なボディで、気軽に扱えるカメラだ。
スマホからミラーレス一眼にした人が見落としがちなこと レンズフードと視度補正の話
スマホから一気にミラーレス一眼へ行っちゃうと見落としがちな、地味だけど大事な機能や機構ってのがあるなあと最近思うのである。そこで、大事だけどあまり語られない2点をとりあげてみた。
高級感を増した富士フイルム「X-E5」はスチル重視 撮ってて気持ちいい、あれこれ工夫したくなるカメラ
「私は動画より写真を撮りたいんだー」とお嘆きの皆さま、お待たせいたしました、って感じの新作が出てくれたのである。富士フイルムの「X-E5」。
デジカメなのに「期限切れフィルム」? 「X half」は富士フイルムにしか作れないカメラだった
「X half」は、趣味性の高いデジタルカメラだ。Xシリーズでありながらinstaxシリーズっぽさもあるデザインや質感で、アナログっぽいエフェクトを楽しめる。