連載
小さく、軽く、安く、そして“エモい” コダック「PIXPRO C1」は廉価なコンデジの新基準か:荻窪圭のデジカメレビュープラス(5/5 ページ)
コンパクトデジカメ市場がシュリンクしてメーカーが撤退した廉価コンデジ市場をいい感じに埋めているのがコダックの「PIXPRO」シリーズ。小さい・軽い・安い・エモい、と人気だというので使ってみたのである。
廉価なコンデジならではの楽しさがあるのだった
何でもきれいに撮れちゃう今、逆にすごくきれいにとれたりそうじゃなかったりするのが新鮮でエモいんだろうなあ、とは思う。オールドコンデジで撮った画がエモいとか、スマホに慣れてるとチェキのアナログな写りが新鮮、というのと同じ感覚だろう。
そして何より小さくて軽くて安くてシンプルで簡単。思ったように撮れないこともあるけど、基本的に素直でいい色の写真を撮れる。そういうのも含めて楽しめるカメラだ。
最後はちょっと余談。このカメラはコダックブランドだけど、作ってるのはコダック社じゃない。コダック社はとっくにカメラは作ってない。2012年に連邦倒産法第11章の適用を申請。日本でいう民事再生法のようなもので、そのときデジタルカメラ関連の事業から撤退したのだ。
その後(2013年)、米JKイメージング社にKodakブランドをライセンスし、Kodak PIXPROシリーズもJKイメージング社が開発・販売をしている。かくして、コダックのカメラはコンデジ市場でがんばってるのである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ソニー「RX1R III」は何が変わった? 10年越しフルサイズセンサー搭載の高級コンデジ
まさかのお盆休みのタイミングで「Cyber-shot RX1」復活である。時代に合わせてセンサーは約6100万画素の高画素タイプになった。
これが“本来のOM-5”だっ 新色もうれしい「OM-5 Mark II」で実感したマイクロフォーサーズの軽快さ
OMデジタルソリューションズから「OM-5 MarkII」が登場した。OM-1シリーズに比べると、グリップが浅くてより小型軽量なボディで、気軽に扱えるカメラだ。
スマホからミラーレス一眼にした人が見落としがちなこと レンズフードと視度補正の話
スマホから一気にミラーレス一眼へ行っちゃうと見落としがちな、地味だけど大事な機能や機構ってのがあるなあと最近思うのである。そこで、大事だけどあまり語られない2点をとりあげてみた。
高級感を増した富士フイルム「X-E5」はスチル重視 撮ってて気持ちいい、あれこれ工夫したくなるカメラ
「私は動画より写真を撮りたいんだー」とお嘆きの皆さま、お待たせいたしました、って感じの新作が出てくれたのである。富士フイルムの「X-E5」。
デジカメなのに「期限切れフィルム」? 「X half」は富士フイルムにしか作れないカメラだった
「X half」は、趣味性の高いデジタルカメラだ。Xシリーズでありながらinstaxシリーズっぽさもあるデザインや質感で、アナログっぽいエフェクトを楽しめる。
