ソニー「α7 V」は「どこがベーシックなんだ」とツッコミたくなるくらいの高性能機だった:荻窪圭のデジカメレビュープラス(9/9 ページ)
全方向にレベルアップしてきた今回の「α7 V」。何でも撮れるの「撮れる」の次元が上がったのである。
コンポジットRAW撮影は2種類あり、HDR撮影の場合、露出を変えて複数枚のRAW画像を撮り、それをあとで組み合わせてダイナミックレンジが広いHDR画像を、ノイズ低減撮影の場合は複数枚RAW撮影してそれらを合成してよりノイズのない画像を作り出すもの。
ただ、どちらもPC上で専用のアプリを使った作業が必要になる(Imaging Edge Desktop)。なので、ひと手間かかるが(しかもけっこう処理が重い)、よりハイクオリティなカットが必要なとき向けだ。
α7は基本的に静止画と動画のハイブリッドカメラであり、動画面でも高速読み出しのセンサーは強く効くし、放熱設計が見直されて超時間撮影も可能になったし、その他ここ4年分の様々な進化が盛り込まれている。ただ、今回のα7 Vは写真を撮る人にとってうれしい機能強化がより目についたので、そっちに全振りしたレビューにしてみた。
読み出し速度が速くなった新型センサーやこの4年で進化した賢い被写体認識AFのみならず、背面モニターがマルチアングル式になったり、AWBの精度を上げてくるなど予想以上に進化していて、「満を持して登場した1台」感がすごく感じられたのがなんともたまらんのであった。特にα1 IIやα9 IIIで採用された連写速度ブースト機能まで積んできたのは素晴らしい。
動きものも撮りたいけど、ハイエンド機まで手が出ないって人は真っ先に候補にしていいかも。
円安やインフレや部材の価格高騰などもあって、ベーシックと呼ぶにはいささか価格が上がってしまったが、それに見合う性能や使い勝手を持っているところが悩ましいのである。
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