「“社長AI”って意味ある?」→言った本人も手のひら返し 幹部の9割が高評価したNTTドコモビジネスの「AI小島社長」開発録:Interop Tokyo 2026(1/4 ページ)
経営トップの判断や思考をAIで再現する取り組みが、国内の大企業に広がっている。NTTドコモビジネスが開発し、同社幹部の9割が「方針理解に役立った」と評価するという「AI小島社長」に迫る。
経営トップの判断や思考をAIで再現する取り組みが、国内の大企業に広がっている。三井住友フィナンシャルグループはグループCEOを模した「AI-CEO」を2025年8月に導入。キリンホールディングスは12のAI人格を持つ「AI役員 CoreMate」を経営戦略会議に取り入れ、26年4月にはグループ会社にも展開した。
NTTドコモビジネスもその一社だ。6月10〜12日開催の「Interop Tokyo 2026」(幕張メッセ)では、同社の西塚要氏(エバンジェリスト)が、NTTドコモビジネス小島克重社長を再現したAI「AIコジー」について講演した。
当初は社長AIの存在そのものに懐疑的だったものの、今は見方が変わったと西塚氏。同社幹部も9割が「方針理解に役立った」と評価するという。果たして、西塚氏が認識を改めたAIコジーはどんなAIなのか。
「本当に要るの?」から始まった社長AI
AIコジーは小島社長の発案から生まれた。小島社長から「社長AIみたいなの欲しいんだけど」と持ちかけられた西塚氏は、当初「本当に要るの?」と即答してしまったという。
話を聞くと、社長は会議で繰り返し同じメッセージを伝えているのに浸透しないという課題を抱えていた。社長ならではの判断の観点が、組織の階層を経るうちにそぎ落とされてしまう。一方で、社長AIがあれば社員がいつでも判断の根拠を確認できる。
そうした需要のもと生まれたのがAIコジーだ。社長に相談するように質問すると、過去の幹部会議での発言を踏まえた回答が返るチャット型AIで、例えば「NTTドコモビジネスはInteropにどう取り組むべきか」と聞くと、過去の出展実績やソリューションの内容まで含めた回答を生成する。
幹部層70人に3カ月間使ってもらった結果、「先週の会議の内容に追いつけない」「社外の話題への回答の解像度を上げてほしい」といった課題や要望があった一方、9割が「社長の考えや方針をより深く理解するのに役立った」と回答。業務の壁打ちやアイデア整理に活用され、「正確性が高い」「社長らしいコメントだった」という声もあったという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「鳥貴族」のノウハウ、大倉社長のAIアバターが伝授 DXで個別におすすめメニュー提案
居酒屋チェーン「鳥貴族」を展開するエターナルホスピタリティグループが、AIや顧客データを活用して事業変革を図るDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略を発表した。
「AI都知事ユリコ」登場 AIアバターが都政の情報発信
東京都は21日、小池百合子都知事のAIアバター「AI都知事ユリコ」を公開した。
ヤマダ、ロボット接客を導入へ 店員の接客スキルを学習した「接客AIサービス」開発に向け
ヤマダホールディングスは21日、ロボットスタートアップ・avatarinとの業務提携を発表した。遠隔操作ロボットを使った接客を行い、店員の接客スキルを学習した「接客AIサービス」の開発を目指す。
「生成AIで競馬予想」って勝てるの? AI予想歴20年のベテランに聞く最新の勝ち方と、宝塚記念の結果
生成AIの登場で変化したAI競馬予想の世界。最新状況を、AI競馬予想歴20年のベテラン「ヤナシ社長」に聞く。
GMOが「AI熊谷正寿」開発 “GMOイズム”理解、社内の意思決定を支援
GMOインターネットグループが、熊谷正寿代表取締役の考え方を再現したAIチャットbot「AI熊谷正寿」を開発し、社内での提供を始めたと発表した。



