現在、アマチュアからハイアマチュア層にもっともオススメなのは、「FlexScan S2410W」か「FlexScan S2110W」だ。どちらもハイグレードのVA系パネルを採用し、10ビット内部ガンマ補正14ビット処理を搭載する。
最大の特徴は、どちらも高解像度なワイド液晶であること。S2410Wは24.1インチでWideUXGA(1920×1200ドット)、S2110Wは21.1インチでWideSXGA+(1680×1050ドット)という広いデスクトップ画面だ。
両モデルの詳細はレビュー記事を参照してほしいが、画面が広いとフォトレタッチソフトが使いやすい。使用者が多いアドビシステムズの「Photoshop CS」シリーズや「Photoshop Elements」シリーズなどは、画面内に多数のツールパレットや子ウィンドウを表示するため、画面が広ければ広いほど快適になるからだ。もちろん、ビジネスアプリケーションやWebブラウザでも同様だ。
購入のネックになるとすれば、価格と設置スペースだろう。ナナオの直販サイト「EIZOダイレクト」での税込み価格は、S2410Wが15万8000円、S2110Wが9万9750円だ。金額として高価なのは否めないが、スペックや性能を考えると、コストパフォーマンスは非常に高い。
設置スペースについては、おもに横幅が問題となる。S2410Wの本体サイズは566(幅)×230(奥行き)×358.7〜480(高さ)ミリ、S2110Wは501(幅)×230(奥行き)×341.1〜459.5(高さ)ミリだ(どちらも高さはスタンド機構で可変)。予算とともに、設置場所の事前検討が必要だろう。
なお、2005年10月26日〜2006年1月16日の期間中にS2410WかS2110Wを購入して専用Webページからユーザー登録すると、各モデル用の遮光フードが無料でもらえる。遮光フードは、ディスプレイ画面に対する外光の影響(映り込みなど)を抑えて見やすくするほか、「色」を正しく評価するためにも必須のアイテムだ。詳しくはEIZOダイレクトのキャンペーンページを参照してほしい。
色再現性を最重視する場合は、液晶ディスプレイの駆動方式はIPS系がベストだ。コントラスト比や応答速度はオーバードライブ回路を付加したVA系に及ばないが、階調の表現力と視野角による色変化の少なさで上回る。動画の表示性能(おもに応答速度)よりも静止画の表示品質を優先するなら、IPS系の液晶ディスプレイがもっともオススメだ。
ナナオの製品で当てはまるのは、「FlexScan L997」と「FlexScan L797」だ。前者は21.3インチで解像度はUXGA(1600×1200ドット)、後者は19インチでSXGA(1280×1024ドット)となる。L997は過去のレビューで詳しく取り上げているが、画面を縦位置に回転できるActiveRotation II機能(ピボット機能)や、2系統入力を1画面内に同時に表示できるActiveShot機能(ピクチャー・イン・ピクチャー機能)といった多機能性もポイントだ。
L997やL797は、おもにグラフィックスのプロ向けという位置付けになる。それだけに高価だが、静止画の表示品質はピカイチだ。EIZOダイレクトでの税込み価格は、L997が17万8000円、L797が12万8000円である。予算と目的さえ合致すれば、個人用途でも購入する価値は高い。
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提供:株式会社 ナナオ
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年3月31日