きょうはGIGABYTE「GV-R96X128DU」の絶妙な設定に感心した(2/2 ページ)
ATI、NVIDIAの次期主力GPUの噂もちらりほらりと聞こえてくる2004年。しかし相変わらずRADEON 9600 XTは絶好調。そこに遅ればせながらGIGABYTEのビデオカードが参入するらしい。その実力を一足先に試してみた。
この結果を見ても分かるように、定格動作だったR9600XTと比較してR96Xのパフォーマンスは、コアクロック10%アップした分だけベンチマークの値も上がっている。至極当然な結果でさほど面白くもないが、R96Xの結果を競合するGeForce FX 5700 Ultra搭載ビデオカードと比較してみると、なかなか興味深い傾向が見えてくる。
3DMark03の結果を見てみると、Direct X 9.0を使っているGT4以外でGrForce 5700 Ultraの後塵を拝した定格動作のRADEON 9600 XTが、10%のオーバークロックによって負荷の軽い1024×768ドット・32ビットカラー、FSAAと異方性フィルタリングを無効にした状態では、GeForce FX 5700 Ultraを上回る結果を残している。
Direct X 9.0を大幅に取り入れているAquaMark03でも、定格動作での比較では微妙な差としかいえなかったが、オーバークロック後の比較では「明らかな差」と認識できるぐらいの違いになった。
もちろん、Direct X 8以前のテストやFSAAと異方性フィルタリングを有効にした状態では、依然としてGeForce FX 5700 Ultraが優勢。しかし、軽負荷時の3DMark03でRADEON 9600 XTが優勢になるというのは、実は非常に重要なことだったりする。それというのも、レジストなしでも利用できるこのモードは、ユーザーに利用される機会が多く、ビデオカードのパフォーマンス指標として広く利用されるからだ。
ともあれ、R96Xの実売予定価格は2万1000円と、RADEON 9600 XTカードとしては低めの設定になっている(ただし2月上旬にはほかの製品も価格がそこまで下がっている可能性も高い)。ほぼ同じ価格でパフォーマンスが高いとなると、RADEON 9600 XTに乗り換えたいけどまだ模様眺めだったユーザーには、まさにうってつけの製品となる。
ゲームユーザーにとっても、これから登場するタイトルのほとんどがDirect X 9.0対応となるこれからの状況を考えると、3DMark03のGT4においてあらゆる条件でGeForce FX 5700 Ultraを上回ったR96Xは、有力な選択肢として考えていいだろう。
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