きょうは、MSIのRADEON X800 Proカード「RX800 Pro-TD256」を送還直前に急いで試してみた(2/2 ページ)
「頑固なまでにNVIDIA」というイメージだったMSIが、ついにATI製GPU搭載製品をコンシューマーに投入。そのMSI担当者とATIの発表会で目があった。こうなりゃ当然「奪取&ベンチ」でしょう。
本来ならば、NVIDIAの最新GPU「GeForce 6800 Ultra」と比べるべきなのだが、時間的事情から、今回は現在ショップで入手できるビデオカードのハイエンドラインアップである「GeForce FX 5950」「RADEON 9800 XT」と比較した。GeForce 6800 Ultraとの比較記事も近日中に掲載する予定なので、「パフォーマンス命」ユーザーはそちらも期待していただきたい。
3Dmark03では、いつものように1024×768ドットの低解像度と1600×1200ドットの高解像度のそれぞれで、アンチエイリアスフィルタと異方向フィルタリングの有無で負荷を変えた値を測定している。
テストマシンのパワーが低いため「1万超え」のスコアとならなかったものの、それでもGeForce FX 5950に対してもっとも軽負荷時である「1024×768ドット、アンチエイリアスと異方向フィルタリングともに無効」で約50%アップ、RADEON 9800 XTに対しても44%アップとなった。ATIの「従来機種50%増し」の主張は正しいようだ。
従来機種とのパフォーマンス差は負荷が重くなるほど顕著になり、最も重負荷状態である「1600×1200ドット、4Xアンチエイリアス、8X異方向フィルタリング」では、GeForce FX 5950の67%アップ、RADEON 9800 XTに対しては実に72%アップになっている。これはアーキテクチャの拡張による影響が多いと考えられる。
GTテストを個別に見ていくと、システムがボトルネックになって頭打ちのGT1を除いて、いずれも突出したパフォーマンスを示しており、GT4ではその傾向がさらに強くなっているのが分かる。また、GT1を含めてすべてのテストで、負荷が増えたときのパフォーマンスの落ち込みが従来製品より少ない傾向が見られる。
3DMark2001SEでも、その差は3DMark03で示されたほどではないものの、それでもRADEON X800 Proは圧倒的なパフォーマンスを示している。
発表後に報道されたベンチマークテストの結果から、「最強のゲームビデオカード」として大いに期待されたGeForce 6800 Ultraは、「生産について、とくに大きな問題は発生していない」いうNVIDIAのコメントがあったものの、いまだ製品は店頭に現れず、ユーザーはその性能を堪能できない状態が続いている。
対してRADEON X800 Proは、そのパフォーマンスもさることながら、ユーザーが実際に購入できることが、圧倒的なアドバンテージであると言ってもいいだろう。現有ビデオカードから、最もハイパフォーマンスのビデオカードを入手したいユーザーにとって、RADEON X800 Proは唯一の選択肢だ。
多くのパーツベンダーがこのGPUを搭載した製品を投入するなか、有力パーツベンダーのMSIもRX800 Pro TD256で5月末に参入する。当然、自社マザーとの検証は行っているはず。自作PCユーザーにとってRX800 Proは有力な候補になるだろう。
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