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最終回 「大人買い」のあとに残ったもの「最新・最強自作PCをくれ!」と、ショップ任せで買うとどうなるか(3/4 ページ)

通称“金庫ケース”に組み込んだ総計60キロ以上にもなる大人買いPC。自宅へ持ち帰り、ふと現実に戻らざるをえなかった自宅とのアンバランスさにとまどいながらも、すべてが吹っ切れた男はアメリカンV8のような轟音の中で……感動していた。

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数値より実感値、これが満足度をさらに向上させる

 そのほか、実際の使い勝手に沿ったチェックしてみる。まずは、起動時間。旧マシンはスタートアップなどのアプリケーションをすべて無効にし、BootVisでチューニングした。起動してCPU使用率が1〜2%で安定するまでの時間を計測した。

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 今までは1分半ほどかかっていたのが50秒に短縮された。数値として見るとそれほどではないが、体感値ではその数値以上だ。たぶん、Windows XPの起動時ロゴが表示されてからの起動完了するまでにかかる時間が少ないためだろう。

 GIGA-BYTE「GA-8ANXP-D Rev2.0」は、RAIDチップを二つ搭載しているために、BIOSのチェック時間が余分にかかるが、それを差し引いても速い。

 続いては、ムービーファイルの変換をしてみよう。

 DVカメラからキャプチャーしたDV-AVI形式2.21Gバイト分のファイルを、Windows Media Encoder 9を用いて1280×720ピクセル/5Mbpsとなる「HD品質ビデオ」のWMVファイルを変換し、完了するまでの時間を計測した。

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 時間だけでなく、エンコード中に何かほかの作業を行っても、動作にほとんど影響が出ないというメリットもあった。

 筆者はShurikenProというメーラーを使っており、定期的にメールデータのバックアップを取っている。総量4Gバイト近くあるデータで、いままではそれに10分以上待たされていた。これがどう改善されているだろうか。

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ShurikenProのメールバックアップ機能

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 何か劇的に高速だ。差分かどうかを判断する処理時間や物理的に保存するドライブを分離したこととより高速なSerial ATAにしたこと、搭載メモリ容量などが総じて効いていると考えられるが、なぜなのだろう。

 今回のこの大人買いPCは、2台め、3台めのサブマシン用途をも兼ねさせるため、という目的も一応あった。マイクロソフト「Virtual PC 2004」上から、検証用のWindows XP Home Editionや2000 Professional、場合によってはLinuxなどを動作させるのである。

 デュアル/トリプルブート仕様としてもいいのだが、通常ブートしないとできない検証以外の場合で、Virtual PC上で起動してもパフォーマンス落ちが許せる範囲なら、それで行うのが作業上の効率がいいことは間違いない。

 ここで活きてきたのが、やはりマシン速度そのものの速さとメモリ総量、そしてデュアルディスプレイ機能だ。

 Virtual PC上から別OSを起動すると、体感値としてはPentium 4の1GHzレベルくらいだが、例えばWindows XP Home Editionと2000 Professionalも同時起動し、双方に512Mバイトのメモリを割り当てても残メモリ容量にまだ余裕がある。セカンドディスプレイにVirtual PCのウインドウを表示させれば、基本的には視線移動だけで別OS、つまり別PCを操作するように扱える。

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Virtual PC 2004上でWindows XP Home Editionと2000 Professionalを、セカンドディスプレイ側で動作させる

「大人買い」のあとに残ったもの

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