きれいな大画面液晶で楽しく使えるデジカメ――μ-40 DIGITAL(2/3 ページ)
μ-40 DIGITALは、最近流行の薄型デジカメに比べるとずんぐりはしているものの、2.5インチの液晶モニタを搭載している割に店頭価格は低めでコストパフォーマンスが高い製品。画質や機能にこだわらずに楽しく使いたいという一般ユーザー向けのデジカメである。
で、肝心の画質。
発色は非常によいがディテールの描写力はあまりないという画質。オートで撮っても青空は鮮やかに出るし、原色系の色もはっきり出る。色彩重視の印象派的絵作りといってよさそうだ。コンシューマ向けデジカメとしてはそれで正解だと思う。
ただ1/2.5インチの500万画素CCDともなるとかなり感度やダイナミックレンジがシビアであり、コントラストが高い構図だとどうしてもハイライト部が極端にトビやすいし、暗部のざらつきも出やすい。特にμ-40はF3.1〜5.2とレンズが明るくないのだ。
ちなみに今回シーンプログラムのスポーツモードで撮った写真を用意したが、テレ端でF5.2でスポーツモードはできるだけシャッタースピードを上げようとするので、昼間の試合でもISO250などに増感されてしまったのだ。さすがにISO200を越えるとノイジーになるわけで、それはつらいのだ。
2.5インチのハイパークリスタル液晶はすばらしい
そんな感じで画質面ではやや不満もあるものの使い勝手はすばらしくよい。
前述したように起動も高速だし、AFも暗い場所でない限り高速だし、撮影間隔も短い。こういう気持ちよさは重要だ。
特に注目すべきは、やはり2.5インチのハイパークリスタル液晶モニタ。21.5万画素である。ハイコントラストで明るく、視野角もそこそこあるので、光学ファインダがなくても困らない感じだ。
背面のボタン類も最小限だが、反応はよく、中央にOKキーがある円形の十字キー一つですべての操作ができるので親指一つで済むのもいい。
この液晶モニタは再生にも向いており、μ-40では「i:robe IR-500」で採用されたアルバム機能も持っている。撮影した写真のうち気に入ったものをアルバムに登録しておけば、アルバムモードでアルバム単位で閲覧できるし、再生時にズームレバーをワイド側に2回押せばカレンダーモードになる。カレンダーが表示されて撮影した写真がある日だけサムネイルが表示されるのだ。
ただこういう再生機能は、撮った写真をカードに溜め込んでいる人向け。撮ってはパソコンに吸い上げてカードをフォーマットする、という使い方をする人は楽しめないので大容量カードを使いたいところ。
再生が楽しいデジカメとなるとバッテリーの持ちが懸念されるが、撮影可能枚数はCIPA規格で約240枚となかなかよい。大量に撮る人や頻繁に再生を楽しむ人は予備が欲しいかというレベルだ。
さらに生活防水機能はもちろん装備。当初のμ DIGITALは防水機能のためにボタンが小さくなったり押しづらくなったりしていたものだが、μ-40はそんなことはまったくなく、普通に使えるのだ。
バッテリーはリチウムイオン充電池で、バッテリーをはずして専用充電器で充電するタイプ。本体内充電でないのは残念だ。メディアはxD-ピクチャーカード。コネクタカバーやメディア&バッテリーカバーをよく見ると防水処理がほどこされているのがわかる
最近流行の薄型デジカメに比べるとずんぐりはしているものの、2.5インチの液晶モニタを搭載している割に店頭価格は低めでコストパフォーマンスが高い製品。画質や機能にこだわらずに楽しく使いたいという一般ユーザー向けのデジカメである。
μ-40 DIGITAL、作例
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