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比べて分かる、音の明瞭度――PC音楽派向けサウンドカード「SE-90PCI」を試すサウンドカード(2/4 ページ)

音楽CD・MP3などをPCで聴く“PC音楽再生派”は、音にそれほどこだわりがないのだろうか。いや、そうではないだろう。適当な製品がなかったためと考えたい。今回はそのようなユーザーに向くと思われる、2ch再生に特化し、同社のこだわりを注入したというサウンドカードを試してみた。

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シンメトリレイアウトのアナログ出力部

 カード上にはEnvy24MTのほか、多数の電解コンデンサがひしめきあう。そのほとんどがアナログ出力の品質向上のためのもので、基板上にシンメトリ(線対称)に配置されているのがこだわりポイントの1つだという。SE-150PCIも同様にシンメトリレイアウトだったが、SE-90PCIでは構造がシンプルになっているぶん、見た目により明確だ。

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オーディオコントロールチップにはVIA Technologies「Envy24MT」を搭載。14×14ミリと、Envy24HT(14×20ミリ)よりも若干コンパクト
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シンメトリレイアウトのアナログ出力部。左右チャンネル各々に対応する電解コンデンサなどが対称に配置されている。中央に通っているのは、安定したグラウンド電位を確保するために採用された、厚み1ミリ、幅7ミリの銅バスプレート
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搭載インタフェースは、アナログ音声出力とデジタル音声出力のみとなっている。アナログ端子はステレオRCAピンで金メッキずみ。デジタルはなんと24ビット/192kHzまで対応するS/PDIFで、キャップも付いている

 デジタル信号をアナログ変換するDACには、Wolfson製「WM8716」を採用した。これは24ビット/192kHz対応、S/N比112デシベルというスペックを有するステレオDACで、ほかのオンキヨーAV製品にもよく使われている。

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DACは24ビット/192kHz対応、S/N比112デシベルのWolfson「WM8716」。印刷が薄くて見づらいが、チップ上にはXWM8716と記されている。D/A変換後の信号劣化を最小限に抑えるため、できるだけ出力端子に近い場所に配置されている

 カードの取り付けや、ケーブル類の接続にはとくに説明は不要だろう。ただし前述の通り、カード上にはびっしりと電解コンデンサが並んでおり、取り付け/取り外しの際に触って曲げてしまいそうになるので、このあたりには注意が必要だ。

 付属CD-ROMからインストールを実行すると、デバイスドライバのほかに、「Audio Deck」というソフトウェアが入る。ほかの多くのオーディオデバイス用ユーティリティツールと同様に、各音声デバイスごとのボリュームコントロールや、スピーカー設定(サウンドテストのみ)が行えるコントロールパネルだが、重要なのは「拡張設定」タブのみといっていい。

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付属CD-ROMからインストールを実行すると、ドライバとしてEnvy24 Family Audio Controller(WDM)が入る。98SE/Me用ドライバも収録されているようだが、オンキヨーではSE-90PCIの動作環境を、Windows 2000 Professional(SP3以上)/XP(SP1以上)としている。また、Windows 2000ではOSの制限により96kHzまでしか対応できない

24ビット/192kHzでのデジタル出力も可能

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